日本人だけが知っている、日本を旅するための節約術2: 宿泊編

お得旅行 宿泊

photo by Rosa G.

交通費と並んで、宿泊費は旅行中の大きな出費のひとつです。日本では、ホテルや旅館などの商業施設は料金が高めで、数泊するとあっという間に予算を圧迫してしまいます。
もちろん、できるだけ安く済ませたいと思うのが旅行者の本音ですが、価格だけを重視すると、快適さや立地の良さを犠牲にしてしまうことも。では、日本の旅行者はどうやってバランスを取り、快適さを保ちつつ宿泊費を抑えているのでしょうか?このコラムでは、日本国内旅行でよく使われている、宿泊費を節約するための実用的なコツや工夫をご紹介します。

 

民泊

予算を抑えて宿泊先を探すなら、ホテルや旅館よりも民泊がおすすめです。民泊とは、個人の住宅やマンションの一室を短期間貸し出す宿泊スタイルのことで、1泊から長期滞在まで柔軟に利用できます。料金は数千円程度からと、一般的なホテルや旅館などの商業施設に比べてかなりリーズナブルです。民泊は一般の住宅を利用するため、キッチンや洗濯機などの生活設備が整っていることが多く、長期滞在にも向いています。ただし、ホテルや旅館のようなフロントサービスや毎日の清掃は基本的にありません。また、住宅街にあることが多いため、公共交通機関へのアクセスが不便だったり、場所が分かりにくいこともあります。
民泊ならではの魅力の一つは、普段は泊まれないようなユニークな施設に滞在できることです。たとえば、地方の廃校を改装した宿など、特別な体験ができることも。多くの民泊は「1施設あたりの料金設定」なので、グループで利用すれば1人あたりの費用を大幅に抑えることができます。宿泊可能な民泊はStay Japan やAirbnbのウェブサイトで検索できます。

Stay Japan
Airbnb

 

旅行サイトで見つけるホテルや旅館の早割/当日割

日本でホテルや旅館に宿泊する場合、どうしても宿泊料金は高くなりがちで、これはなかなか避けられません。それでも快適さを重視するなら、早めに予約することで割引を受けられるチャンスがあります。楽天トラベル、Yahoo!トラベル、じゃらん、Expediaなどの宿泊予約サイトでは、早期の予約は割引料金が適用されることが多いです。たとえば、7日前の予約で5%、14日前で10%、30日前なら最大15%の割引が受けられることがあります。
一方で、当日割引も見逃せません。多くの宿泊施設では午後3時頃からチェックインが始まりますが、その時点で空室がある場合、割引価格で提供されることがあります。これらの当日割引も、早期予約と同様に各宿泊予約サイトで検索・予約が可能です。
ただし、当日割引は繁忙期には見つけにくくなる傾向があります。平日や閑散期であれば、比較的見つけやすくなるので、柔軟なスケジュールで旅をする方にはおすすめです。

楽天トラベル
Yahooトラベル
じゃらん
エクスペディア

 

高速バス/フェリー/寝台列車

長距離移動を気にせず、予算を抑えたい旅行者には、夜行バスやフェリー、寝台列車の利用がおすすめです。移動中に眠ることで、翌朝には目的地に到着でき、宿泊費を1泊分節約することができます。これらの交通手段は、通常の列車や飛行機よりも所要時間が長い分、料金が安く設定されていることが多いので、旅費全体を安くあげるのに役立ちます。
寝台列車については、残念ながら近年その数が減少していますが、「サンライズ出雲」(東京〜山陰地方)と「サンライズ瀬戸」(東京〜四国・高松)の2路線は現在も現役で定期運行されています。選択肢は限られているものの、これらの寝台列車は関東地方から東海・中国地方の主要駅へ向かう人とっては便利な移動手段です。

高速バスドットコム
ウィラートラベル(フェリー/高速バス)
JR おでかけネット(サンライズ出雲/瀬戸)

 

漫画喫茶

日本独自の文化として根付いている漫画喫茶。個室で漫画を読めるカフェという特殊な形態で、多くの店舗が24時間営業しています。会員登録不要のビジター料金を利用すれば、旅行者でも利用できます。インターネットカフェとしての機能もあるので、Wifiとパソコン、自分でサーブするホットドリンクやジュースのドリンクバーや、軽食はもちろんシャワーやパウダールームがついている店舗もあります。あくまでも宿泊施設でなく喫茶店なので、ベッドなどの寝具はありませんが、仕切りのついたブースに椅子とデスクがあるので、普通の飲食店で夜を明かすよりも格段にリラックスできることでしょう。

自由空間
寝太郎

カウチサーフィン(無料宿泊ホスト検索)

宿泊費を安くあげるのために一番手っ取り早いのは、やはり無料で泊めてくれる知り合いを探すこと。カウチサーフィンは、旅行者のためのオンラインコミュニティで、営利目的ではなく文化交流を目的としたホストと旅行者をつないでくれるサービスです。月額700円または年額3,000円の会員登録をすれば、世界中のホストを検索できます。日本国内の登録者も年々増加。ホストは商業的な宿泊施設ではないため、宿泊費はかかりません。ただし、当事者同士のやり取りや予期せぬトラブルへの対応はすべて自己責任となるため、旅慣れた旅行上級者向けの選択肢といえるでしょう。

カウチサーフィン

 

まとめ

日本で宿泊費を節約する方法はさまざま。割引ホテルを探すといった正攻法から、誰かの家に無料で泊まるという裏ワザ的手段まで、多彩な選択肢があります。それぞれにメリットとデメリットがあり、快適さや利便性を優先すれば費用は高くなりがちですし、価格を重視すれば、安全性や設備面で妥協が必要になることもあります。とはいえ、限られた予算の中で工夫しながら快適な旅を実現するのも、旅の醍醐味のひとつ。たとえば、夜行列車やフェリーでの移動は、日常とは異なる特別な体験を味わえるチャンスです。
自分の旅のスタイルを見つめ直し、ぴったりの節約術を取り入れることで、もっと手軽に、そして思い出深く日本を旅することができるでしょう。

 

 

あきらことほ

この記事を書いた人

あきらことほ あきら ことほ

日本を離れて11年。帰国の度に日本のいいとこ再発見。このコラムが皆様の「日本のいいとこ発見」のお役に立てればウレシイです!

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