
photo by hans-johnson
2025年もまだまだ人気の日本旅行。海外からくる人や、日本に在住中に国内を旅行する人など様々です。旅行するにあたって、やはり気になるのは費用のこと。特に旅行中はあちこち移動する回数も多く、交通費は旅費全体の大きな割合を占めるため、できるだけ安く抑えたいもの。でも、普段住んでいない国の交通事情はよくわからないし、その場で調べるのもなかなか一苦労ですよね。そこで、今回は日本人なら知っている、旅行の交通費を安く抑える方法をご紹介します。
旅行の繁忙期と閑散期を知っておこう!
交通費を安くあげるための大前提、それは繁忙期を避けること。連休シーズンは個人旅行や帰省が集中するため、各交通機関の料金設定も高くなります。日本の主だった繁忙期は年4回あります。特に飛行機やクルーズ船など集客状況によって料金が変動する交通機関は、繁忙期と閑散期で旅費が倍近く変わることも珍しくありません。
- 年末年始:12月下旬~1月6日ごろ
- お盆:8月13日~15日とその前後
- ゴールデンウィーク:4月29日~5月5日とその前後
- シルバーウィーク:9月下旬の敬老の日と秋分の日周辺の連休
青春18きっぷ
青春18きっぷはJR各社共通で年3回、期間限定で発売される特別切符です。連続3日間または5日間有効で、日本全国のJR路線の普通列車と快速列車に乗り降りできる、という非常にお得な切符です。同地方で電車を多用するという人にとってお得で便利な切符です。
価格(おとな・こども同額)
- 5日間用:12,050円
- 3日間用:10,000円
<春季用>
発売期間:2月20日~3月31日
利用期間:3月1日~4月10日
<夏季用>
発売期間:7月1日~8月31日
利用期間:7月20日~9月10日
<冬季用>
発売期間:12月1日~12月31日
利用期間:12月10日~1月10日
注意点としは、利用できるのは普通列車と快速列車のみ(これらの列車の指定席やグリーン席は別途料金が必要)で、特急(成田エクスプレスや新幹線など)は利用できません。また、一度でも使用すると一切払い戻しはできません。
青春18きっぷは全国のJRの主な駅、全国の主な旅行会社の支店・営業所で購入できます。
国内線飛行機早割/LCC
日本の2大航空会社JALとANAの国内線は、早めに予約することで料金を大幅に節約できることをご存じでしょうか。これら2社の国内線は搭乗日の1年前から予約できますが、搭乗日の28日から75日前に予約することで、早割を受けることができます。割引率は予約時期や搭乗日が該当する時期にもよりますが、2025年で言えば、東京-沖縄のエコノミークラスが片道12,240円、東京-新千歳が片道12,920円など、電車よりもはるかに早くお得に移動することができます。
日本国内線の価格はスカイスキャナーで検索して、航空会社のウェブサイトから予約できます。
高速バス/夜行バス
中長距離の移動の場合、まず思いつくのは電車か飛行機での移動ですが、コスト重視の場合ぜひおすすめしたいのが高速バスで移動する方法。先の2つの方法に比べて時間はかかりますが、その分金額はかなり抑えられます。例えば東京から大阪まで新幹線で移動する場合訳15,000円、飛行機では11,000円ほどかかりますが、高速バスは4,800~6,300円と半額程度に抑えられます。さらに夜行バスを利用すれば、その分の宿泊費がかからないためさらにお得。宿泊施設によってはチェックイン前に荷物を一時預かりしてくれるところもあるので、目的地についたらひとまず荷物を預けて観光し、時間がくればチェックインをすませるという方法を取れることもあります。
JR乗車券の途中下車を活用(諸条件あり)
JRの乗車券(特急券は対象外)は、営業キロ(運賃計算のために設定された距離)が101㎞以上を超えると途中下車が可能になります。例えば、東京ー大阪間は営業キロは552㎞なので、途中下車が可能です。例えば、大阪から成田空港駅まで移動する時、途中の駅でいったん途中下車して観光し、同じ駅から再度JRに乗車して成田空港へ向かうということができます。こうすれば、区間を区切って乗車券を買うよりも安く抑えることができます。JR乗車券を使って途中下車するための条件は次の通りです。
- 片道の営業キロが101km以上の乗車券であること
- 乗車券の区間内であること(改札を出る駅が、乗車券に記載された区間内であること)
- 後戻りしないこと(途中下車後に元の方向に戻ると無効になる)
- 有効期間内であること(通常2日間、乗車券に表示)
次のようなケースは途中下車はできないので、いったん途中の駅で改札を出てしまうと乗車券が無効になります。
- 営業キロが100km以下の乗車券
- 大都市近郊区間内のみの乗車券(例:新宿―松本間、京都―和歌山間など、同区間内は100㎞を超えていても途中下車不可)
- 回数券・ICカード(Suicaなど)
- 特急券・指定席券・グリーン券などの付加券類(途中下車できるのは「乗車券」のみ。特急券などは途中下車不可)
- 都区内・市内発着の特例(東京都区内から大阪市内の乗車券の場合、いったん東京都区内、大阪市内など、同じゾーン内の駅で下車するとその時点で無効になる。また、途中下車して再乗車後、同じ市区内の別の駅でまた改札を出てしまうと、その時点で残りの乗車券が無効になる[例:大阪―東京間の乗車券で新横浜駅で途中下車/再乗車し、横浜駅でまた下車するなど])
まとめ
日本国内で旅行の交通費を安く済ませるポイントは、まずは繁忙期を避けること。繁忙期はどの交通機関でも料金が割増しになるのに加えて、予約自体が取りにくくなります。次に、割引料金が適用される時期や区間を把握しておくこと。飛行機は移動時間が短い代わりに待機時間が長かったり、空港が目的地から遠かったりします。長距離バスは料金が安い代わりに移動時間が長くなります。電車は駅が多く最もアクセスがよく運行も安定していますが、青春18きっぷを除けば季節による値段のお得感はほぼありません。これらの特徴を知って、旅行の目的や時期にあった節約方法を選びましょう。
