photo by Dick Thomas Johnson
2019年末に始まったCOVID-19のパンデミック。世界中でワクチンの接種が行われ、日本は2021年9月初めの時点で人口の約46％が2回の接種を終えています。しかし、ワクチンの登場でやっと終息に向かうかと思われたコロナ禍も、より感染力の強い変異株の拡大で未だに先行の見えない状態になっています。そのため日本の経済は停滞したままで、日本に居住するたくさんの外国人が職を失う事態になっています。
外国からの留学生
全体を通して高い日本語レベルを保持している留学生。全体の約80％がビジネスレベル以上の日本語力を持っており、日本企業も新卒者の採用に積極的な層です。また、卒業後は日本の企業や日本にある外資系企業に就職して、日本語能力を活かして日本で働きたいと思っている留学生は半数以上います。しかしこのコロナ禍で、日本人学生と同じく留学生の就職活動も難航。日本での就職を希望している卒業生のうち、実際の就職率は40％を切っています。そのため、日本政府は留学生の卒業後の就職率の向上を目指して、外国人雇用サービスセンター（ハローワーク）を通じて、面接会や就職ガイダンスなどの支援を行っています。外国人雇用サービスセンターは各県にあるので、まずは自分の地域のセンターのウェブサイトでイベントなどを確認してみましょう。
東京外国人雇用センター
大阪外国人雇用サービスセンター
名古屋外国人雇用センター
福岡外国人雇用サービスセンター
技能実習生
日本で培われた技術や知識を開発途上地域へ伝えることを目的として設定された「技能実習」の制度。これまで、ベトナム、フィリピン、インドネシアなど多数の国から実習生を受け入れてきました。現在日本に在留している技能実習生は40万人ほど。このコロナ禍で日本は入国制限をしており、海外から新たに実習生を受け入れるのは非常に困難な状態になっています。そのため、一部の業種では深刻な人材不足に陥っています。その一方で、コロナ禍による需要の激減で業績が悪化し、実習生を雇い続けられない企業がたくさんある業種もあり、技能実習生の就職状況には大きな偏りが出ています。外国人技能実習機構では、現在国内にいる技能実習生が安全に日本で暮らしていけるように、生活、実習先変更、ビザ、新型コロナ感染などに関する相談を多言語で受け付けています（メール/電話）。
就労ビザで働いている人
現在、コロナ禍で日本の雇用は縮小しており、外国人の雇用も大幅に減っています。特に、飲食業、宿泊業、一部の製造業は、自粛要請などの負の影響を大きく受けて、たくさんの外国人が解雇などで職を失う事態になっています。特に外国人従業員の場合、ビザの種類によって就ける職が決まってしまうため、次の就職策を探すのも難しく経済的に困窮する人たちが出ています。そのため、就労ビザ保持者でコロナ禍のために失業した人は、現在のビザのまま6か月間在留できるなどの緩和措置が取られています。ハローワークでは就職支援だけでなく、一時的に生活を支えるために利用できる給付金や制度の紹介をしています。日本語の能力のせいで必要な情報が入ってこないなど、外国人であることで不利な状況にならないための包括的な支援です。また、都市部のハローワーク営業所では他言語の通訳を置いて、日本語の苦手な人でも相談ができるようになっています。言語の種類は、その地域に多い外国人の国籍に合わせているので、営業所によって違います。また通訳のいる日は決まっているので、住んでいる地域のハローワークに問い合わせてみましょう。
ハローワーク インターネットサービス
通訳のいるハローワーク一覧
就職活動の時に使えるサイト
コロナ禍の日本で外国人として働く際、一番の心配はやはり雇用の安定。世界中どこでも同じですが、コロナ禍によって経済が停滞しており、それにつられて雇用も落ち込んでいます。コロナ禍のせいで失業してしまったという人も多く、次の就職先を見つけるのも一苦労です。そのため、やはり大事なのは情報収集。ここでは日本で就職/転職する際に使えるウェブサイトを集めてみました。
厚生労働省の外国人雇用対策ページ
外国人求人ネットACE
Work Japan
WeXpats Jobs
Yolo Japan
まとめ
コロナ禍で大打撃を受けた日本経済。日本人/外国人を問わず雇用は縮小しており。特に旅行、外食、宿泊業など、これまで外国人労働者が多く就業していた業種が大打撃を受けています。そのため、日本で働いていて失業してしまったという外国人が多くいます。しかし、未だに日本を含めた世界中で入国規制が続いているため、失業しても自国へ帰れず経済的に困るケースも多々あります。もし今そのような困った状況にいる人は、ビザの条件の緩和や給付金に加えてハローワークによる外国人向け雇用支援もあるので、ぜひ参考にしてみてください。
