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みなさんは、2020年に日本政府が敢行したGo to キャンペーンを覚えていますか?旅行会社を経由して予約したツアーの交通費や宿泊代が割引になったり、旅先で使えるクーポンを配布したりと、コロナ禍で落ち込んだ日本の観光需要を喚起するための政策でしたね。しかし2020年に感染力の強いデルタ株が拡大したことで、このGo to キャンペーンは先行きが見えなくなりうやむやに終わってしまいました。その代替のようなものとして2021年に地域を限定して使える「県民割」が登場してこれまで使われてきましたが、この度日本政府は、2022年10月11日から再度日本全国を対象にした「全国旅行支援」を導入すると発表しました。
全国旅行支援について
2020年の終わりにGo to キャンペーンが中断したあと、2021年の4月からは各都道府県で「県民割」と呼ばれる各都道府県限定の旅行補助が実施されてきました。その後、この県民割を各地方に拡大した「ブロック割」も実施されています(2022年10月10日終了)。2022年10月11日からは、この旅行支援を全国に拡大した「全国旅行支援」が始まりました。
全国旅行支援の割引内容
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全国旅行支援 |
割引率 |
40% |
割引上限額 (1人1泊あたり) |
交通付旅行商品 ¥8,000 その他 ¥5,000 |
クーポン券 (1人1泊あたり) |
平日 ¥3,000 休日 ¥1,000 |
対象 |
全国の都道府県からの旅行 *各都道府県から申し出があった場合、当該都道府県を目的地とする旅行を除外 |
県民割との違い
2022年10月10日までされる県民割と全国旅行支援には割引率、割引上限、付与されるクーポン券の金額などに違いがあります。
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全国旅行支援 |
県民割 |
割引率 |
40% |
最大50% |
割引上限額 (1人1泊あたり) |
交通付旅行商品 ¥8,000 その他 ¥5,000 |
¥5,000 統一 |
クーポン券 (1人1泊あたり) |
平日 ¥3,000 休日 ¥1,000 |
最大 ¥2,000 |
対象 |
全国の都道府県からの旅行 *各都道府県から申し出があった場合、当該都道府県を目的地とする旅行を除外 |
実施の県内のみ *実施の県民または近隣都道府県在住者のみ利用可能
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全国旅行支援の適用条件
- 実施期間は2022年10月11日から2022年12月下旬まで(東京都は10月20日から開始)
- 日本国内に居住する人が対象
- 本人確認書類+ワクチン3回接種済の証明、または PCR検査(検体採取日の3日後までが有効)の陰性の証明が必要
- 対象となる商品は、旅行代理店などの窓口やウェブサイト(JTB、楽天トラベル、じゃらんなど)経由で予約した国内宿泊またはパッケージツアーなどの交通(飛行機、電車、バスなど)と宿泊がセットになったプラン
- 交通機関のみの利用、個人手配の旅行、自家用車で利用した高速道路料金などは対象外。また、デイユースなど宿泊を伴わない施設利用も対象外。
利用方法
全国旅行支援の対象になる宿泊やツアープランは、旅行会社、OTA(オンライン旅行会社)、宿泊施設などで全国旅行支援に参加している事業者の窓口やウェブサイト、電話などで予約できます。
- 旅行会社、OTAの窓口、ウェブサイト、電話などで対象になる旅行商品を予約する。(旅行会社などの窓口で予約する場合は、本人確認書類+ワクチン3回接種済の証明、または PCR検査を提示する。)
- 宿泊施設に着いたら、本人確認書類+ワクチン3回接種済の証明、または PCR検査を提示してクーポンを受け取る。
- 旅行中に全国旅行支援に参加している店舗や交通機関などでクーポンを使う。
まとめ
いよいよ始まった全国旅行支援。これまで県や地方ごとに実施されていた県民割を全国へ拡大されました。日本在住であることや、ワクチン接種/検査陰性などの諸条件はありますが、最大一人一泊当たり11000円も割引されるとあって格安で国内旅行が楽しめる嬉しい制度です。覚えておくべき点は、割引が適用されるのは全国旅行支援に参加している旅行会社などの事業者を通して予約した宿泊、または交通+宿泊の旅行商品のみということ。個人で手配した旅行は対象にならないので注意です。外国人観光客の受け入れも本格的に始まり、国内旅行も以前に比べると出かけやすい雰囲気にはなっています。全国旅行割の実施期間は約2カ月間という短期間ではありますが、この機会に日本国内旅行に出かけてみてはいかがでしょうか。