photo by othree
日本政府の発表によると、2024年上半期の訪日観光客の数はおよそ1770万人、通年の予想はおよそ3500万人と過去最高を記録しました。有名観光地だけでなく日本全国どの都市でも、外国からの観光客を見かけるようになりました。京都市内や富士山といった超人気スポットでは、オーバーツーリズムの問題も。またそれにともなって、旅行者のマナーについての問題も目立つようになってきました。日本は比較的マナーに厳しい社会といわれますが、実際はどんな点が指摘されているのでしょうか。
日本旅行でのマナー、まずはよく聞くあの三つ
訪日観光客の感想でほんとうによくある意見が、日本人は礼儀正しいとかマナーがいいというもの。思うに、その根幹をなすのは日本人の意識の中に脈々と流れる、例のあの3つではないでしょうか。
自分のごみは持ち帰る
日本の町中にはごみ箱がありません。コンビニ前や公園内などにはあるのですが、そこら辺の道端にはありません。それではみんなごみをどうしているかというと、持って帰っているのです。ポイ捨ては「ダメ、絶対」です。
公共交通機関の中では静かに
日本の都市部は公共交通機関が発達しています。そして、車内はものすごーく静かです。聞こえるのは電車やバスの騒音とアナウンスだけ。あとは試験会場のように静かです。日本で公共交通機関を利用するときはお静かに!
列に並ぶ、乱さない
駅で、バス停で、遊園地で、日本は狭い国土に人口が密集しているので、列に並ぶ機会が頻繁にあります。しかも、誰も文句を言わずちゃんと列を作って順番を守っています。日本以外で育った人はその姿に驚くこともあるのですが、日本ではごく普通の光景。順番を抜かしたり列を乱すのはご法度です。
日本の旅行のマナー、これも知っておきたい
海外旅行のだいご味は異文化を知ることですが、文化が違うためにそれと知らずにマナー違反になってしまうことも。ここでは、先の3つほど知られていませんが、日本を旅する上で知っておくと役に立つマナーについてご紹介します。
路上での写真撮影で回りの人に配慮する
観光地の写真撮影は楽しいものですが、車道にはみ出す、近隣の私有地に入り込むなどの迷惑行為が問題になっています。特に私有地への侵入は不法侵入になります。京都の芸妓や舞妓など、特定の職業人にむやみに接触したり撮影したりするのも避けるべき行為です。
トイレットペーパーを流す
日本ではトイレットペーパーはトイレに流す、がルールです。水洗トイレの使用方法は意外と国によって異なり、トイレットペーパーを汚物入れに捨てる習慣の国もありますが、日本では便器の中に捨てて流しましょう。
公衆浴場でのマナー
日本で温泉に入ることを楽しみにしている人もいるでしょう。旅館やホテルの大浴場を含む公衆浴場では、次のルールがあります。
• 水着は着ない(裸で入る)
• 体を洗ってから湯船に入る
• タオルを湯船につけない
一つ目の裸で公衆浴場に入るのは抵抗があるという人は、宿泊施設の自室についている浴室を利用しましょう。
小売店に飲食しながら入らない
日本では歩きながら飲食をする、という習慣があまりありません。飲食をしながらそのまま小売店などに入ると入店を断られることもあります。歩きながらの飲食は禁止されているわけではありませんが、店に入る前には食べたり飲んだりを終えておきましょう。
神社仏閣では礼節を保つ
人気観光スポットの中には神社仏閣がたくさん含まれます。こういった場所を訪れるときに忘れてはいけないのは、神社やお寺は宗教施設でありその境内は神聖な場所であるということ。草木や石灯篭に至るまで大切に管理されています。むやみに騒ぐ、落書き、物を持ち帰るなどは絶対にしてはいけません。
まとめ
2024年はコロナ以前を含めて、例年にないほど海外からの観光客の多い年でした。たくさんの人に日本を知ってもらえることは素晴らしいことである反面、観光客が急増したことで起こるトラブルも。今回マナーとしてご紹介したルールは日本では普通のことですが、日本以外の国の人にとっては驚きだったりもしますよね。せっかく日本に遊びに来ても、施設や周りの人と揉めてしまったのでは台無しです。日本独自のルールも面白い文化と変換して楽しんでみましょう。