勝手に選んだ!この夏飲みたい地ビールランキングTOP5

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photo by gettaphunter

7月に入ってますます暑くなり、ビールの美味しい季節になりましたね。夏の午後に冷やしたグラスで飲むすっきりとしたビールの味は格別!日本の大手ビールメーカーからも様々なブランドが発売されており、ビアガーデンや居酒屋、またコンビニなどで買って帰って自宅でも楽しむことができます。でもお店で普段手に入るビールだけが日本のビールじゃありません。実は日本には大手メーカーの他に、マイクロブリュワリーと呼ばれる小さなビールメーカーが全国各地に散らばっています。これらのメーカーは特徴を持った「地ビール」を地元密着型で製造しており、その土地特有のグルメ食品を求める観光客にも人気。今回は数ある地ビールメーカーの中から、独断と偏見で選んだTOP5をご紹介します。

 

まず、地ビールとは?

1994年、日本では酒税法が改正され、ビールの最低製造数量基準がそれまでの2000Klから60Klへと大幅に緩和されました。これを受けて、全国各地で町おこしなどを目的とした地域密着型の小規模ビール製造所がたくさん作られ、一大地ビールブームが巻き起こりました。これが日本の「地ビール」産業の始まりです。2003年ごろにはブームはいったん終息したのですが、2000年代後半に入ってからまた再燃。各メーカーが原料や製法など、こだわりを前面に出して製造する商品の数々は「クラフトビール」とも呼ばれるようになりました。現在は全国に約200のマイクロブリュワリーが散らばっており、様々なテイストのビールを作りだしています。地ビールは主に地元のみで流通していますが、最近では各メーカーから通信販売で購入することもでき、以前より手軽に入手できるようになりました。

 

1. 常陸野ネスト by 木内酒造

茨城県那珂市で文政6年(1823年)から続く老舗の造り酒屋。品質にこだわり上質の清酒を作り続けてきた名酒蔵が、1990年代から情熱をかけて開発してきたビールブランドが「常陸野ネストシリーズ」。原料からこだわって製造されたベルギー、ドイツ、英国などのスタイルのビールは、国内外で様々な賞を受賞してきました。地ビールメーカーは直営レストランを併設して自社ビールを提供するところが多い中、あくまでも瓶ビールの販売にこだわります。同社のビールは茨城県下のレストラン数軒で提供されているほか、直営店やオンライショップでも購入できます。また、2015年には東京都千代田区に常陸野ブルーイング・ラボをオープン。東京にいながら手軽に常陸野ネストを味わえるようになりました。

木内酒造
常陸野ブルーイング・ラボ

 

2. 伊勢角屋麦酒

この会社の起源はさかのぼること430年ほど前。お伊勢参りをする人々のためにお茶を振る舞うお茶屋さんだったという、長い歴史を持ちます。大正時代には味噌などの醸造業を始め、1997年からはビールの醸造へと事業を拡大しました。その特徴はなんといっても地元の素材を生かした唯一無二の味わい。ペールエール、スタウト、ブラウンエールといった定番商品から、酵母にこだわったその年限定の商品まで種類も豊富。伊勢角屋麦酒は伊勢市内にある直営店2店舗で味わえるほか、インターネット通販でも購入できます。

伊勢角屋麦酒

 

3. 箕面ビール

リアルエールという、日本ではまだあまり一般的でないタイプのビールを製造していることで知られるメーカー。一次発酵後、ビールは出荷用の樽に詰められ、その中で二次発酵が行われます。無濾過、非加熱で提供される箕面ビールのリアルエールは、豊かで濃い味わいとクリーミーな泡が最大の特徴。ピルスナー、スタウト、ペールエールといった定番商品から、カベルネソーヴィニヨンを使用した珍しいビールなどの限定商品まで様々な味が楽しめます。箕面ビールを取り扱う飲食店や酒販店は全国にたくさんありますが、オンラインショップ、FAXやはがきでの注文も受け付けているため、比較的手軽に購入できます。

箕面ビール

 

4. 富士桜高原麦酒

日本の最高峰・富士山のふもとに点在する富士五湖のひとつ、川口湖にあるブリュワリー。ドイツでビール造りを学んだ醸造士が、技術のすべてを注ぎ込んで造るこだわりのビール。提供されるドイツスタイル・ビールの種類はピルス、ヴァイツェン、ラオホ、シュヴァルツヴァイツェンの4つ、加えて期間限定で販売される長期熟成さくらボックも。富士の天然水を使った美味しいビールは直営のビアレストラン・シルバンズほか、山梨県下のゴルフクラブなどで味わえます。また、インターネット通販でも購入できます。

富士桜高原麦酒

 

5. オホーツクビール

北海道の東部に位置する北見市は玉ねぎ、白花豆、ホタテなどの産地として有名。そんな自然豊かな北見市で、日本初の地ビールを生産したのがオホーツクビール。原材料となる麦芽は地元産にこだわり、コーンスターチなど副原料は使用せず、麦芽、ホップ、水のみで製造されています。ブリュワリー自慢の定番商品は、エール、ピルスナー、ヴァイツェン、マイルドスタウトの4種。苦みのきいたキレのあるものから、口当たりのいいフルーティなものまで、その独特の味わいには定評があります。併設されるレストラン、オホーツク・ビア・ファクトリーではビールと一緒に美味しい料理が味わえるほか、ここ以外では提供されていない、濾過前のエールも注文できます。オホーツクビールは北海道内のお土産ショップなどで販売されているほか、インターネット通販でも購入できます。

オホーツクビール

 

まとめ

今回は日本の数ある地ビールメーカーのうち5軒だけをご紹介しましたが、日本にはまだまだたくさんのマイクロブリュワリーが存在します。それぞれ違ったこだわりをもって、自慢のビールを製造しているところばかり。また、日本地ビール協会が各地で開催する「ビアフェス」には、日本全国からたくさんの地ビールメーカーが自信作を持ち寄って参加します。1日で一気に日本中の美味しい地ビールを堪能するチャンスですので、ぜひ協会のウェブサイトをチェックしてみてください。あと、日本では「お酒は20歳になってから」ですよ。

日本地ビール協会

 


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あきらことほ

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日本を離れて11年。帰国の度に日本のいいとこ再発見。このコラムが皆様の「日本のいいとこ発見」のお役に立てればウレシイです!

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