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ユネスコ無形文化遺産にも選ばれ世界中から注目されている和食。ヘルシーなのも相まって和食ファンが世界中に増えています。和食は日本伝統の食文化なのでテーブルマナーもキチンと存在します。日本では食べ方でその人の「育ち」を見ます。大事な席で恥ずかしい思いをしないように事前にテーブルマナーをおさえておきましょう。
和食のテーブルマナー
食事の前のマナー
- 入口から遠い方が上座
- 和室の場合、移動のときには畳のヘリや敷居を踏まない
- 薦められる前に座らない
- 座布団の上を歩いたり踏んだりしない
箸の扱い方のマナー
- 割り箸は人に見えないテーブルの下で横にして上下に割る
- 箸は食器の上ではなく箸置きに必ず置く
- 箸置きが無い場合は御前の端か箸袋を折って箸置きにする
- 箸から汁を落さない
- 汁物などは箸でかき回して探らない
- 「何を食べようか?」と料理の上で箸を彷徨わせない
- 器を箸で引き寄せない
- 食べ物は箸で刺さない
- 箸先を人に向けてはいけない
器の扱い方のマナー
- 直径15cm以下の器は手に持って食事を頂く
- 右手に近い器は右手で、左手に近い器は左手で引き寄せる
- 手に取った器は元の位置に戻す
- フタ付の器は料理が運ばれてきたら最初に全て外す
- フタを外すときには雫が落ちないように注意を払い、裏返して膳の右側におく
- お椀のフタは食べ終わったら元に戻す
- 食べ終わった器は重ねない
- 器に顔を近づけて食べない
- ご飯茶碗は口につけない
食事中のマナー
- 左手前のモノから順番に食べる
- 盛り付けを崩さない
- 料理はひと口大にしてから口に運ぶ
- 手皿はNG
- 魚は上の身を食べてから中骨を取り下の身を食べる(ひっくり返してはいけない)
- 焼き魚は左側から食べる
- ワサビは醤油にとかず、刺身に直接つける
- 噛み切った残りの料理を器に戻さない
- 同じものばかり食べない
- 食事中は肘をつかない
- 口の中に食べ物が入っているときは喋らない
食事の後のマナー
- 人前で楊枝は使わない
- おしぼりは極力汚さない(汚れた手や口を拭う時は懐紙を使う)
- お茶は食事が終わったあと
「いただきます」と「ごちそうさまでした」
日本人は食事の前に両手を合わせて「いただきます」、食事を終えてから再び両手を合わせて「ごちそうさまでした」と言います。日本ではまだ食事が上手くできない小さな子供でも、一番最初に教えられるのがこの言葉です。 「いただきます」とは食材の命への感謝が込められています。そして食べ終わった後の「ごちそうさまでした」は、この食事のために奔走してくれた全ての人への感謝が込められています。和食のテーブルマナーは色々ありますが一番大事なのはこの「いただきます」と「ごちそうさまでした」。この2つの言葉には、料理を提供する側も、周りにいる人もとてもハッピーにしてくれる日本の食文化の素敵な一面です。
まとめ
どんな国の料理にもテーブルマナーがあるように和食にもテーブルマナーがあります。もっと格式の高い懐石料理では更に細かいテーブルマナーが存在しますが、今回は和食全般に通じる基本的なテーブルマナーをご紹介しました。慣れないと難しいかもしれませんが、食材、そして食材を作ってくれた方、料理をしてくれた方、そして食事を一緒にしてくれた方への感謝の気持ちが一番大事です。気持ちは通じるもの。細かい作法は別にして「いただきます」と「ごちそうさまでした」は絶対に忘れずに。