日本を訪れたときに食べたいもの。その中のひとつに寿司があるかと思います。寿司と言えば日本のソウルフードのひとつ。しかし、ソウルフードだけに日本独自の作法があります。はじめて寿司屋では「?」の方も多いかもしれません。じっくり味わうためにも寿司のマナーと寿司屋について知っておきましょう。
寿司屋は2タイプ
ネットで検索してみると寿司屋がたくさん出てきます。気に入った寿司屋に行ってみると自分が想像していた寿司屋とはイメージが違うこともあるでしょう。そうなんです!日本の寿司屋は大きくわけて2タイプに分かれます。
回る寿司屋
日本人も気軽に通う寿司屋のタイプです。席の前のコンベアが寿司を運んできます。セルフサービスになっており自分が好きな寿司を取って食べます。それぞれの寿司の料金はお皿の色で判別。料金は大体1皿100円から。食事が終わると店員さんがお皿の色と枚数を数えてお会計を行います。回転式の寿司屋でも自分の食べたい寿司や汁物、飲み物を注文することもできます。大きな声で注文したり、それぞれの席に用意してあるタッチパネル式メニューから注文します。注文した寿司はコンベアで自分の席に流れてきます。スルーするともう一周待たなければいけないので見逃さない様にしましょう。また1度取ったお皿を戻すことはマナー違反です。
回らない寿司屋
ザ・日本のお寿司屋!イメージ通りなのが「回らない」寿司屋です。カウンター席に座ると目の前で板前さんが寿司を握ってくれます。回転式の寿司屋に比べると価格は結構高めなので日本人でも入店に覚悟が必要な寿司屋タイプになります。行くときは事前予約がオススメ。 回らない寿司屋では魚の鮮度や時期によって寿司の値段が変わります。事前に予約しておけば予算や苦手な魚を伝えることができ、板前さんもあなたのリクエストに合わせた材料を揃えることができます。
寿司を食べるときのマナー
いざ寿司屋に向かったあなた。どうせならば、寿司の味だけでなくマナーもバッチリ掴んで文化を楽しみたいですよね。そこで、お寿司を食べるときに押さえておきたいマナーを紹介します。
強い香りをふりまかない
寿司は味と香りを楽しむものです。俗に「旬のアナゴは木の芽の香りがする」と言われています。寿司は儚い香りも楽しみのうちに含まれているので、強い香りの香水などを付けて寿司屋に入ると他のお客さんに迷惑をかけてしまうのです。
「手」or「箸」どちらでもOK
よく聞かれるのは「手で食べるのか?」「箸で食べるのか?」。答えはどちらでもOK。食べやすい方で楽しめば大丈夫です。気を付けたいのは巻き寿司。巻き寿司だけは手で食べます。巻き寿司とは海苔でご飯を巻いて輪切りになっている寿司のことです。海苔は味や見た目だけでなく手で食べるための工夫なのです。
醤油の使い方に注意
日本人にもいますが醤油をべったり付ける人がいます。しかし、醤油を付け過ぎると寿司そのモノの味を楽しめません。チョンと軽く付けるだけにしましょう。また醤油を付けるのはお米ではなくて魚の部分です。他にも知っておきたいのが小皿に出す醤油の量。むやみに醤油を使うことは好まれないので少しづつ使います。足りない時に少しづつ継ぎ足しましょう。
ガリでリセット
お寿司と共に出てくるガリ。先に食べた寿司の味が残っていると次の寿司の味がボヤけてしまいます。こんな時には次の寿司を食べる前にガリを食べましょう。舌をリフレッシュさせ、次の寿司を味わう準備を整えることで寿司を握ってくれた板前さんへの礼儀にも繋がります。またガリばかり食べるのはやめましょう。ガリは、あくまでも寿司を引き立てる脇役です。
客の立場では符牒を使わない
「あがり」「おあいそ」「ムラサキ」といった聞きなれない言葉が店内で飛び交っていると思います。日本人でもよく間違って使っていますが、これらの言葉は本来お店側で使う言葉なので客の立場から使う言葉ではありません。例えば「おあいそ」と言う言葉は「愛想をくれてやれ」という意味。符牒を使うと感謝の気持ちがお店に伝わらなかったりするので使わないようにしましょう。
まとめ
マナーとは「自分さえよければいい」の対義語になります。長年受け継がれてきた「文化」、寿司を握ってくれた板前さんへの「感謝」、そして他のお客さんへの「心遣い」、マナーの本質は心遣いであり自分の喜びを相手に伝えるための手段です。しかし、一番大事なのは楽しく食べるコト。型にハマり過ぎることなく日本のソウルフードを楽しんでください。
関連記事
「食べ方」は「人」。恥をかかないための和食テーブルマナー