春らんまん!電車で行ける東京の花見スポット

cherry tree

photo by hkflc

厳しかった冬の寒さもようやく緩み、街はめっきり春めいてきましたね。日本にしばらく住んでいる人なら既にお気づきかもしれませんが、日本では春になると桜の花を見るためにわざわざ外出するという風習があります。中には満開の桜の木の下にピクニックシートを広げて、盛大な宴会を開いている人たちも。どういう訳だか、日本人の心をどうしようもなく沸き立たせてしまう桜の花。2020年の東京オリンピックにむけ、日本文化をアピールするための意匠にもよく使われていますね。日本の春の代名詞ともいえる桜、東京都内だけでも「桜の名所」と呼ばれる鑑賞ポイントが無数に存在します。今回はその中でも、電車で気軽に出かけられる人気お花見スポット5か所を集めてみました。

 

新宿御苑

新宿御苑

photo by bugrabbit

JR新宿駅からわずか徒歩10分、東京の真ん中に突如ひらけた広大な庭園・新宿御苑。街の喧騒から隔絶された都会のオアシスとして東京都民から親しまれています。ここには四季折々の景観を彩る様々な植物が植えられています。特に春には梅やモクレン、桜、ツツジなどの花が次々に開花。苑内には65種、約1100本の桜が植えられており、3月下旬からはソメイヨシノ、4月からは遅咲きの八重桜が満開を迎えます。毎年お花見の季節にはたくさんの人で賑わい、広大な敷地のあちこちでピクニックをする姿が見られます。各方面からのアクセスの良さも抜群。周辺には飲食店や百貨店も多く、お花見弁当の調達も簡単です。

新宿御苑

アクセス

JR・京王・小田急線 新宿駅南口より徒歩10分
東京メトロ丸の内線 新宿御苑前駅出口1より徒歩5分
東京メトロ副都心線 新宿三丁目駅E5出口より 徒歩5分
都営新宿線 新宿三丁目駅C1/C5出口より徒歩5分

開苑時間

9:00~16:30(月曜閉苑、ただし2017年3月25日~4月24日は無休)

入苑料

一般200円、小・中学生50円、幼児無料

見頃

3月下旬~4月上旬

 

六義園

江戸中期に造園された由緒ある大名庭園・六義園。四季を通じて自然の美しさを体現するこの和風庭園の一番の見どころは、大門近くにある巨大なしだれ桜。毎年3月中旬から4月上旬にかけては夜桜のライトアップがあり、幻想的な景観を楽しむ人たちで賑わいます。園内での酒宴は禁止されていますが、軽食や飲み物を出す茶屋がいくつか出店しているので、おやつを食べながら席からゆっくり花を眺めることができます。ライトアップされた夜桜は毎年大人気で入園するのに並ぶことも多々ありますが、日中はそれほど混雑することもありません。園内の桜の本数は40本と比較的少なめですが、コブシやモクレンなどその他の春の花が沢山咲いているので、飽きることなくお花見を楽しめます。

六義園

アクセス

JR山手線・東京メトロ南北線 駒込駅より徒歩7分
都営地下鉄三田線 千石駅より徒歩10分

開園時間

通常9:00~17:00(入園は16:30まで)花見の期間中は無休、
夜桜ライトアップ期間2017年3月16日~4月2日までは9:00~21:00(入園は20:30まで)

入園料

一般(中学生以上)300円、65歳以上150円

見頃

しだれ桜は3月中旬~4月上旬

 

千鳥ヶ淵緑道

千鳥ヶ淵

photo by Marufish

皇居を取り囲むお堀の北西に位置する千鳥ヶ淵の両脇には、ソメイヨシノなど約260本の桜が植えられており、都内屈指の桜の名所として知られています。毎年春から秋にかけてボート場が開設され、花見の季節には手漕ぎボートの上からのんびり桜を観賞する人たちが沢山。さらに「千代田のさくらまつり」開催中は夜間営業もあり、美しくライトアップされた桜を水上から楽しむことも。千鳥ヶ淵緑道は飲食禁止のためピクニックなどはできませんが、昼休みや会社帰りに満開の桜を眺めながら静かに散策するのにぴったりの場所です。

千鳥ヶ淵緑道

アクセス

東京メトロ東西線・半蔵門線・都営新宿線 九段下駅2出口より徒歩5分

開場時間

緑道は24時間開放・定休日なし。ボート場は9:30~17:30(2017年3月21日~4月14日)、11:00~17:30(2017年4月15日~10月31日)。ただし2017年3月28日~4月6日のさくらまつり期間中は9:30~20:00。

入場料

緑道は無料、ボート場は800円/30分、1600円/1時間(観桜期のみ)

見頃

3月下旬~4月上旬

 

隅田公園

江戸時代から続く都内の桜の名所。その起源は徳川八代将軍・吉宗公がこの地に桜を植えたことに発します。明治時代には、春の景観の美しさが歌に謳われるまでになりました。今では隅田川を挟んで台東区側に約600本、墨田区側に約300本が植えられており、変わらず都内の桜の名所としてその名を知られています。3月下旬から4月上旬まで「隅田公園さくらまつり」が開催され、様々なイベントが開催されます。さらにこの時期特に人気なのが屋形船や水上バスでのクルージング。隅田川の両岸に並ぶ満開の桜は散策しながら見ても美しいものですが、緩やかな川面から眺める風景はまた格別です。また、台東区側では日没から22:00ごろまで夜桜のライトアップも。

隅田公園

アクセス

東武伊勢崎線・東京メトロ銀座線 浅草駅より徒歩約5分
都営浅草線 本所吾妻橋駅から徒歩約7分(台東区側)
都営浅草線 本所吾妻橋駅より徒歩7分(墨田区側)

開場時間

24時間開放・定休日なし

入場料

無料

見頃

3月下旬~4月上旬

 

森林総合研究所 多摩森林科学園

日本国内で見かける桜の大部分はソメイヨシノと呼ばれる品種ですが、もちろんそれだけが桜ではありません。ここ森林総合研究所多摩森林科学園のサクラ保存林には、日本全国から集められた約250種のサクラが約1500本も植えられているのです。早咲きのカンヒザクラは2月頃から咲き始め、遅咲きのカスミザクラは4月末ごろにようやく満開を迎えるなど、その品種の多さで都内で最も長期間お花見を楽しめるスポットです。4月上旬から中旬にかけては多数の品種が一気に満開を迎えるので、それぞれの花の違いを見比べるのも楽しいですね。日本の自然界にある動植物の研究を目的に設立された施設なので、園内全面禁煙、酒類の持ち込み禁止、火気厳禁などのルールを守って鑑賞しましょう。

森林総合研究所 多摩森林科学園

アクセス

JR高尾駅北口より徒歩10分

開園時間

9:30~16:00(入園は15:30まで、4月中は9:00開園)、3月4月は無休

入園料

4月中のみ大人400円 子供150円、それ以外は大人300円 子供50円

見頃

3月上旬~4月下旬

 

まとめ

さて、いくつか都内の代表的なお花見スポットをご紹介しましたが、もちろんこの5か所だけでなく、東京には桜の名所と呼ばれる場所がまだまだあります。桜は花が散ってしまうと緑の葉をつけ、他の樹木に紛れて目立たなくなるので、普通の並木や林だと思っていたところが実は桜の名所だったという場合も。ライトアップされた夜桜はどこでも大人気ですが、春先とはいえ夜間はかなり冷え込むので暖かい格好で出かけてくださいね。

 

 

あきらことほ

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あきらことほ あきら ことほ

日本を離れて11年。帰国の度に日本のいいとこ再発見。このコラムが皆様の「日本のいいとこ発見」のお役に立てればウレシイです!

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