日本で就職?外国人留学生が必要な在留資格変更許可申請とは

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ここ数年、大幅な増加を続けている日本への留学生。中でも専門的な技能を学ぶための専修学校への留学生数が大きな成長を見せていますが、大学や大学院への留学生数もコンスタントに伸び続けています。このように日本で勉強中の留学生の人たちは、卒業後は帰国するという人もいれば日本で就職活動をして日本企業で働くという人もいるでしょう。帰国する場合は特に在留資格に関する手続きは必要ありませんが、卒業後に就職が決まっている人、就職が決まらなくて日本国内で就職活動を続けたい人は在留資格を変更する必要があります。

 

留学生の在留資格変更許可申請の流れ

卒業後、就職が決まっている人は「医療」「技術」「人文知識・国際業務」など、就職活動を続ける人は「特定活動」へ在留資格を変更します。どちらの場合も、申請の流れは概ね同じです。

  1. 在留資格変更許可申請書とその他の必要書類を揃えて、住所地の地方入国管理官署にて申請をする
  2. 審査の結果許可されれば、入国管理局から在留資格変更許可通知が届く
  3. 在留期間更新許可通知とパスポートを持って地方入国管理官署に行き、パスポートに証印を貰う

申請にかかる手数料

申請に許可が下りたら、4000円を収入印紙で支払います。

審査にかかる期間はおよそ2週間から1か月。必要書類に関しては就労ビザへの変更と特定活動ビザへの変更、それぞれのケースで内容が変わってきます。

 

学生ビザから就労ビザに変更する際の必要書類

学生の在留資格で日本に滞在している留学生が就労の在留資格に変更するための必要書類は多岐に渡ります。就労ビザを取得するためには、就職先の企業から内定をもらって雇用契約を結んでいることが大前提です。加えて雇用主は安定した事業を営んでいる必要があります。これらの事実を証明するために、在留資格変更を申請する本人だけでなく、雇用主である企業からも様々な書類を取り寄せる必要があります。

自分で用意するもの

  • 在留資格変更許可申請書
  • 申請人本人の写真1枚(写真の規格については法務省のウェブサイトを確認)
  • 在留カード、または外国人登録証明書を提示
  • 資格外活動許可書を提示(もしあれば)
  • パスポートまたは在留資格証明書を提示(提示できない時はその理由を記載した理由書)
  • 身分証明書(申請者本人以外の代理人や取次者が申請手続きを行う場合)
  • 履歴書
  • 申請理由書(任意)

※在留資格変更許可申請書は申請する在留資格の種類によって違います。全て法務省のウェブサイトからダウンロードできます

就職先の企業から提出してもらうもの

  • 法人登記事項証明書(申請日から3か月以内に発光されたもの)
  • 雇用契約書のコピー
  • 決算報告書のコピー
  • 年度の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表のコピー
  • 会社案内(もしあれば)
  • 雇用理由書(任意)

その他

  • 現在在学中の学校、大学、大学院等から卒業証書、もしくは卒業見込証明書

 

学生ビザから特定活動ビザへ変更する際の必要書類

在学中に就職先が決まらず卒業後も就職活動を続ける人は、学生から特定活動へ在留資格を変更して1年間日本に在留することができます。対象となるのは下記の人たちです。

  • 大学または大学院の卒業生(短大含む・正規課程のみ)
  • 専門学校の卒業生(「専門士」の学位を取得した人)

用意するもの

  • 在留資格変更許可申請書
  • 申請人本人の写真1枚(写真の規格については法務省のウェブサイトを確認)
  • 在留カード、または外国人登録証明書を提示
  • 申請人が在留中にかかる費用の一切の支弁能力を証明する文書
  • 継続して就職活動を行っていることを証明する資料
  • 卒業した大学または専門学校からの継続就職活動についての推薦状
  • 直前まで在籍していた大学等の卒業証書、または卒業証明書(大学卒業生のみ)
  • 直前まで在籍していた専門学校からの「専門士」であることを証明する文書(専門学校卒業生のみ)
  • 直前まで在籍していた専修学校の卒業証書、または卒業証明書及び成績証明書(専門学校卒業生のみ)
  • 専門学校における修得内容の詳細を明らかにする文書(専門学校卒業生のみ)

※申請の際に書類の不備があると、不許可になる場合があります。いったん不許可の決定がおりた申請に再申請で許可をもらうのは非常に難しいので、提出書類に不備がないか必ず確認しましょう。
※就職活動を継続するためにおりる特定活動ビザの期間は最長6か月です。これより長く在留したいときは、在留期間の更新を行う必要があります。

 

まとめ

毎年2月3月は卒業の季節。せっかくですから、日本で習得した技術や知識を活かして日本で就職してみたいですよね。何はともあれ、いったん大学や専門学校を卒業してしまえば学生ビザからも卒業です。晴れて企業から内定をもらった人も、理想の職場を求めて就職活動を続ける人も、次のステージに向けて忘れずに在留資格を変更しておきましょう。

 


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あきらことほ

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日本を離れて11年。帰国の度に日本のいいとこ再発見。このコラムが皆様の「日本のいいとこ発見」のお役に立てればウレシイです!

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