新型コロナ感染症かかったかな?と思ったらどうすればいい?

コロナ

photo by Tim Dennell

2019年12月末に中国で初めて感染が確認された新型コロナウイルス感染症。日本では目下第3波が急速に広がっており、日本全国の感染者数は12月だけで1万5千人以上にのぼります。現在、医療機関のコロナ病棟は満床続き。今のところアメリカやヨーロッパであったような医療崩壊は起きていませんが、「通常の医療を受けるのが難しい」という状態にはすでになっているようです。コロナウイルス感染症の初期症状は普通の風邪と区別がつきにくく、初期の段階でコロナ感染を疑うことは難しいです。しかし、いざコロナウイルス感染が疑われる場合には、そのまますぐに医療機関に行くのではなく、適切な手順を踏んで受診する必要があります。

 

コロナ感染症での受診を考える目安

新型コロナウイルス感染が疑われる場合、医療機関でPCR検査を受けて感染の有無を確認する必要があります。しかし、新型コロナウイルス感染症はかかってもほとんどの人が無症状だったり、症状があっても軽かったりで、普通の風邪やインフルエンザと区別がつきにくいのが特徴です。そのため、風邪のような症状があっても受診するべきかどうかの判断が難しいことがほとんどです。このように判断に迷った時のために、厚生労働省は受診するかどうか目安を次のように発表しています。

  • 息苦しさや強い倦怠感、高熱などがある → すぐに医療機関に相談
  • 高齢者や持病があるなどで重症化しやすい人に、発熱やせきなど風邪のような症状がある → すぐに医療機関に相談
  • 比較的軽い風邪のような症状が4日以上続く → 医療機関に相談

その他、新型コロナウイルス感染が疑われる症状としては、発熱、寒気、悪寒、筋肉の痛み、頭痛、のどの痛み、味覚障害、嗅覚障害などがあります。

 

受診の際の手順

新型コロナウイルスに感染したかもしれない、となった時、まず初めに行うべきはPCR検査を受けることです。陰性であれば普通の風邪のように安静にして、周囲との接触を極力絶ちます。陽性の場合は医師の指示に従い、入院、指定施設での隔離などに入ります。医療機関を受診する際の手順として次のことを必ず守りましょう。

  1. 必ず先に医療機関に電話相談(いきなり来院しない、かかりつけ医がいる場合はまずそちらへ連絡)
  2. 医療機関からの指示に従って、PCR検査を行っている施設へ予約を入れる
  3. 指定された医療機関でPCR検査を受ける

予約を入れて受診する際も、マスクの着用、手指の消毒はもちろん咳エチケットや他人と十分な距離をとるなど、感染拡大を防ぐための十分な対策は絶対に必要です。

 

PCR検査の費用について

新型コロナウイルス感染症のためのPCR検査は、患者に症状があり、医師が必要と判断した場合は保険が適用されます。また、本来自己負担となる1~3割の部分も公費で賄われるため、患者は結果の陰性/陽性に関わらず無料で検査を受けられます(PCR検査以外の診療費などは通常通り1~3割負担)。
ただし、医師の診断はないけれど任意でPCR検査を受けたいという場合は、全額自己負担になります。費用は医療機関によって異なり、20000円から40000円かかります。

東京新型コロナPCR検査センター

日本ではPCR検査はいつでも誰でも気軽に受けられるものではなく、基本的に症状があって医師が必要と判断した場合や、濃厚接触した可能性があるなどで医療機関が受け入れた場合のみ受けられます。しかし、この12月に東京の新宿と新橋に「新型コロナPCR検査センター」がオープンしました。ここでは唾液採取によるPCR検査を1回2900円で受けられます(完全オンライン予約制、現金での支払い不可)。

 

日本に滞在する外国人向けの相談センター

日本に住んでいる外国人居住者の中には日本語が堪能な人もいますが、あまり得意でない人もたくさんいます。特に、電話で医療機関へ問い合わせをするという行為は、日本語が得意でない人にとってかなりハードルが高いものです。新型コロナウイルスに感染したかもしれないけれど、日本語での問い合わせに躊躇している人は、他言語での相談サービスを利用しましょう。東京都や大阪府など大きな都市のある都道府県が独自の多言語相談サービスを行っているほか、観光庁が設けている外国人向けの相談サービスがあります。

 

まとめ

12月に入って拡大に拍車がかかっている新型コロナウイルス感染症。2020年12月現在、日本ではまだワクチン接種が始まっておらず、外出や旅行も再び自粛ムードになっています。新型コロナウイルス感染症は感染力が強く、対策をしていてもかかってしまう人が多くいます。かかったかもしれないと思ったら、大切なのは速やかに医療機関に相談してPCR検査を受けること。また、体調が悪いときはできるだけ人との接触を遮断することも重要です。今のうちに相談窓口などを確認して、万一感染したときのために備えておきましょう。

 

 

あきらことほ

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あきらことほ あきら ことほ

日本を離れて11年。帰国の度に日本のいいとこ再発見。このコラムが皆様の「日本のいいとこ発見」のお役に立てればウレシイです!

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