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コロナ禍で人の行き来が分断されている昨今、日本に住んでいる外国籍の人たちも自国に帰省したいけれどできない、という人が多くいます。こんな時にはせめて荷物のやり取りだけでもしたいものですね。しかし、またしてもコロナ禍のせいで、日本を含めた世界中の国で国際貨物に関する検疫の強化が行われています。日本の郵便局でも、今年1月から海外宛て荷物の発送方法を一新。海外への荷物の発送が初めてという人や、しばらく海外へ荷物を送っていなかったという人は少々戸惑うことがあるかもしれません。
郵便局から発送する
2021年1月から、郵便局では海外宛ての荷物の手書き送り状が廃止になりました。全ての海外宛て送り状は郵便局のウェブサイトからオンラインで作成/印刷する必要があります。それに合わせてウェブサイトも他言語対応に。海外用送り状の作成は日本語、英語、中国語の3か国語対応になっています。
1. 郵便局トップページ – 送る – 海外に送る – ページ右側「ログインはこちら」をクリックします(初めての場合は新規アカウントを作成)。下のような画面になるので、好きな言語を選択。
2. 画面中央「オンラインシッピングツール」から「送り状を作成する」をクリックする。
3. 「ご依頼主を登録する」をクリックし、送り主の情報を入力/登録する。
4. 「ご依頼主選択」の画面に戻ったら、3.で登録した送り主の名前を選択、「お届け先の選択へ」をクリック。
5. 「お届け先選択」の画面中央「お届け先を登録」をクリックし、発送先の詳細を入力/登録する。
6. 登録した送り先を選択し、EMS/国際小包などの種別を選択し、内容品の詳細(品名/金額/数量/重量)を入力/登録する。
7. 発送情報登録ページで発送予定日や有償/無償を選択し、「登録内容を確認する」をクリック
8. 登録した内容を画面で確認し、間違いがなければ「送り状を登録する」をクリックする(これで送り状番号が振り分けられます)。
9. 送り状印刷のページで送り状を印刷し、荷物とともに郵便局カウンターで支払いをして発送します。
送り状はビニールパウチに入れて荷物に貼り付けますが、ビニールパウチは郵便局でもらえます。また、オンラインで注文することもできます。
ヤマト運輸/佐川急便で発送する
日本の大手宅配ネットワークのヤマト運輸、佐川急便も海外発送サービスを行っています。発送方法は郵便局と似ていますが、オンラインの送り状作成ツールはないため、最寄りの営業所で海外発送用の送り状をもらい、手書きで記入します。また、ヤマト/佐川で海外発送する場合には、送り状の他にインボイスを3部添付します。インボイスのテンプレートは各社のウェブサイトからダウンロードしたものを使いましょう。発送の手順をまとめると、次のようになります。
- 自宅でヤマト/佐川のインボイス用テンプレートを使って、インボイスを作成、3部印刷する。
- 荷物とインボイスを営業所に持ち込み、海外用送り状を記入する。
- 荷物に送り状を貼付して、料金を支払い発送する。
海外発送の際の注意点
- 日本から海外へ荷物を発送するには、郵便法による郵送禁止品および送り先の国の禁制品を調べておく必要があります。禁制品は国によって異なります。郵便局のサイトでも調べられます。
- 送り状、インボイスは漏れのないよう正確に記入しましょう。記入されていないものがX線テスト等で見つかった場合、送り主が費用を負担して返送扱いになります。
- 現在はコロナ禍で特定の国宛ての発送を受け付けてもらえない場合があります。自分が送りたい国への発送状況をあらかじめ調べておきましょう。
- ヤマト運輸や佐川急便の海外発送サービスでは、個人による発送を受け付けていない国もあります。
まとめ
新型コロナウイルスのパンデミックが始まってから早1年半。世界中でワクチン接種も始まりましたが、まだまだ終息には程遠い印象ですね。人と人との接触や行き来が今までにないほど制限されている昨今ですが、それは物の流通にもおよんでいます。特に世界中で検疫が強化されているので、国際貨物の取り扱いにも注意が必要。日本にいる間に自国に荷物を送りたいという人は、送り状やインボイスの作り方、送れるものと送れないものの内容をしっかり調べてから発送するようにしましょう。