photo by Jose Cruz
いきなりですが外国人のみなさん。日本を旅行するときには、どうやって見どころを調べたり、行先を決定したりしていますか?やっぱりガイドブックやパソコンとにらめっこで、どの街にどんな観光スポットやイベントがあるか下調べする、という人が多いのではないでしょうか。でも、どんな優秀なガイドブックやサーチエンジンがあっても、土地のことはそこに住んでいる人に聞くのが一番!実は、その街にすんでいるボランティアの人たちが超低料金でガイドをしてくれる「ボランティアガイド」というシステムがあるんです。
ボランティアガイドって?
ボランティアガイドとは、その名の通りボランティアで自分の住んでいる街を旅行者に案内してくれる人たちです。グッドウィルガイドと呼ばれることも。都市ごとにその土地在住のガイドさんたちで組織された団体があり、独自に活動しています。ガイドさんはみんなボランティアなので、観光案内は基本的に無料(一部有料の団体あり)。ガイドさんの交通費、施設の入場料などの経費、昼食時間にかかるときは食事代を依頼者が負担します。一般的にプロの外国語観光案内を依頼すると、半日で2万円以上、1日で3~4万円ほどが相場ですので、料金の面ではとってもお得ですね。
どんなサービスがあるの?
決められた観光コースを設定してある団体もあれば、依頼者のリクエストに沿って案内してくれる団体もあり、内容は各団体で様々。決まった時間に集合場所に行って、その街の主な観光名所を巡るガイドツアーがあったり、北海道の団体ではスキーやスノーボードで滑りながら、スキー場を案内してくれたりします。また実際にボランティアガイドをお願いした旅行者の人たちの中には、日本の小学校の様子を見学させてもらったという人や、街中にあるごく普通のスーパーマーケットで買い物体験をしたという人もいました。もし特別興味のある分野があれば、事前に自分の希望を伝えて案内してもらえるかどうか確認してみましょう。
ボランティアガイドの見つけかた
日本政府観光局(JNTO)は海外からの旅行者が、安心して日本に滞在できるような環境整備の一環としてボランティアガイドの普及を目指し「善意通訳普及運動」を提唱・推進しています。JNTOのサイトには、この運動に基づいて発足した、各都市の善意通訳組織(SGG)のリストが公開されています。
またSGGの他にも、独自で活動しているボランティアガイド組織が各地に点在しています。下記のリンク(GO TOKYO)は東京都のものですが、その他の都市の観光ガイドサイトにも、ボランティアガイド組織のリストが載っていますので、まずはメールや電話で連絡してみましょう。
JNTO List of Volunteer Guide
GO TOKYO
まとめ
ガイドブックにももちろん沢山日本の見どころは載っていますが、その街に実際に住んでいる人たちの視点で街を案内してもらうのも、新鮮なものですね。また、ボランティアガイドに登録している人たちは、平日は仕事をして週末ガイドをしている人や、地元の大学で学んでいる人など様々。プロのガイドさんほどの専門知識はないかもしれませんが、でもみなさん、海外からの旅行者の人と会話を楽しみながら街を案内したい、自分の語学力を役立てたいという意気込みのある人たちばかり。日本を訪れる際には、ぜひボランティアガイドの人と街をめぐって、日本人の目から見た普段の日本に触れてみませんか?