photo by Jorge Quinteros
首都東京や古都京都や奈良、おいしい和食やポップカルチャーまで。日本ときいて連想するものは沢山ありますね。でも観光名所や文化の他に日本に特有のものといえば、そう、自然災害です。日本はとても小さな島国ですが、位置的にも地形的にも災害が起こる要素が沢山。日本滞在中に外国人のみなさんが日本で自然災害に遭う、という事態も十分に起こり得ます。そんな非常事態に備えて、観光庁監修のもと、日本に滞在する外国人向けに災害時情報アプリ「Safety tips」 が無料配布されています。今回はAndoroidとiPhoneでダウンロードできるこのアプリの機能についてご紹介します。
なぜ日本には災害が多いの?
日本の国土面積は世界のわずか0.25%ですが、マグニチュード6以上の地震回数約20%、活火山の数7%、災害被害額18.3%と世界の中でも群を抜いています。日本でよく発生する自然災害は大きく3つのタイプに分かれます。
台風・豪雨・豪雪
日本の気候は四季がはっきりしています。毎年春から夏にかけて多量の雨がふるほか、夏の終わりから秋にかけては、熱帯地域からやってくる台風が接近、時には上陸し大雨を降らすことがあります。北陸、東北、北海道では冬場に大量の雪が降りますし、エルニーニョが起こる年には、日本の南側に低気圧が発生しやすくなり、関東地方でも大雪が降ることがあります。
洪水・土砂災害
日本の国土は平地が少なく、山地・丘陵がその70%以上を占めています。そのため、河川が急勾配を流れることになり、大雨で急に水位が上がるとすぐに洪水が起こってしまいます。また、斜面の多い地形と湿気の多い気候が相まって、土砂災害も発生しやすくなっています。
地震・津波・火山災害
日本は海洋プレートと大陸プレートの境界に位置しており、プレートの沈み込みや運動による地震が発生しやすい場所にあります。また、環太平洋火山帯に位置しており、世界の活火山の7%にあたる108の火山が日本に分布しています。
スマホアプリ「Safety Tips」の主な機能
観光庁の監修のもと開発されたアプリ「Safety Tips」は、日本に滞在中の外国人の皆さんに災害時の最新情報と対応の仕方を迅速に伝えることを目的に開発されたアプリです。プッシュ型情報発信アプリなので、地震速報や津波警報などの緊急のお知らせが自動で届きます。
- 震度4以上の地震速報・津波警報をプッシュ通知。「とるべき行動」を確認できる。
- 大雨・洪水・暴風・暴風雪・大雪・波浪・高潮の気象特別警報をプッシュ通知。気象情報一覧と「とるべき行動」を確認できる。
- 国内発令中の火山噴火情報、噴火警報の一覧、位置などの詳細、火山活動の状況を確認できる。
※利用開始前に予測地点(自分の現在地)設定が必要です。
「Safety Tips」の便利な使いかた
Safety Tips は日本語・英語・中国語(繁・簡)・韓国語の4言語に対応しています。日本語を話せない外国人滞在者のために「コミュニケーションカード」という機能があります。現在地の名称をきいたり、避難所の場所を訪ねたりの会話文が5つの言語で表示されます。
そのほか、避難行動フローチャートで災害時にとるべき行動、大使館リストなど役に立つツールが沢山入っています。ダウンロード時には、ぜひアプリに入っているメニューを確認してみてください。
Safety Tips ダウンロード
まとめ
2020年の東京オリンピックまであと4年あまり。海外から日本を訪れたり、日本へ移住したりする人たちは年々増加傾向にあります。でも海外から日本にやってくる人の出身地によっては、地震や土砂災害などを、身近に経験したことがないという場合もありますね。非常時にどう行動したらいいのかわからない、とパニックになってしまっては大変です。日本へ滞在するときには、ぜひこのアプリをお使いのスマホにダウンロードして、いざという時の備えにしてください。
関連記事
外国人にオススメ。日本を楽しむために入れておきたいアプリ7選
もう言葉の壁に悩みたくない…スマホ翻訳アプリ7選