蒸し暑い夏の東京。本物の天然氷で作られたかき氷を食べに行こう

かき氷

photo by きうこ

7月、沖縄・奄美地方ではすでに梅雨明けを迎えました。その他の地域でも7月中旬をめどに、九州から順に梅雨明けをむかえ夏本番となります。日本の夏といえば花火大会やキャンプ、海水浴など楽しいイベントが目白押し!その一方で、どうにもこうにも蒸し暑いのが玉にキズ。ですが悲しむなかれ。そんなどうしようもないほどの暑さを利用して楽しめるものも、日本には沢山あるのです。その一つが天然氷を使用したかき氷。普通のかき氷とは一線を画したその舌触りは、まさに絶品!今回は東京に限定して、天然氷かき氷を味わえるお店をご紹介します。

 

天然氷かき氷ってなに?

かき氷

photo by open-arms

天然氷かき氷とは、ズバリ天然氷を使ったかき氷。天然氷は山肌から染み出る清水を池などに導入し、自然の温度でゆっくり凍らせて作られます。毎日製氷池の氷の上のごみを箒で履くことで、不純物の少ない氷を作ることができます。氷の厚みが15㎝ほどになると、電動のこぎりでタイル状に切り出し、おがくずに包んで「氷室」と呼ばれる保管庫へ。ここで出荷までの時間を過ごします。天然氷の蔵元は関東近郊に5軒。吉新氷室・松月氷室・三ツ星氷室(日光)、阿左美冷蔵(秩父)、渡辺商会(軽井沢)で生産されています。しかも、各土地の最も寒い時期(だいたい1-2月)の間で、その年のすべての出荷分が生産されます。こうして作られた貴重な天然氷を使用したかき氷。その特徴はなんといっても、ふんわりとした舌触り。夏の午後、うだるような暑さの中で味わうひんやりとした食感は、病みつきになること間違いなしです。

 

ひみつ堂

おそらく都内で一番有名なかき氷店。繁忙期には、なんと待ち時間6時間に及ぶこともあるのだとか!順番を待つ間、谷中周辺を散策するなどお客さんに時間を有効に使ってもらうため、整理券が配られます。メニューは夏の部(5月~10月)と冬の部(11月~4月)に分かれており、夏の部は日替わりメニューがTwitter で告知されるシステムになっています。冬の部はいちごクリームやパンプキンキャラメルといったかき氷メニューに加えて、グラタンやフレンチトーストなども。天然氷を細やかにけずって供されるかき氷は、あれよあれよという間に儚く溶けてしまいますが、溶けて氷蜜と混じり合ったものを飲むのもまた絶品。そのためにストローまで完備されています。

ひみつ堂
住所:東京都台東区谷中3-11-18
TEL:03-3824-4132

 

麦酒屋るぷりん

本来は国産クラフトビールを提供するお店なのですが、デザートメニューの天然かき氷が美味しいと口コミで広がり、天然かき氷の名店としても知られるようになりました。極薄に削られたふわふわの氷の上に、オリジナルシロップをかけていただくと、ほんのりとした後味を残してあっというまに舌の上で溶けていきます。あまりのおいしさに人気が集中するため単品での注文はできず、ディナーのデザートとしてのみ提供されます。ランチタイムと単品のかき氷は純氷で作られたものになりますが、どうしてなかなか、こちらも大変おいしいですよ。

麦酒屋るぷりん
住所:東京都中央区銀座6-7-7 浦野ビル3F
TEL: 03-6228-5728

 

ねいろ屋

このお店はもともとラーメンの名店としても有名だったのですが、天然氷のかき氷のおいしさが口コミで広がり、今やかき氷のお店としても名を馳せています。素材にこだわるオーナーが作るラーメンはもちろん、かき氷の材料の産地や種類にもこだわりが。熱いラーメンを食べた後に、フルーツソースたっぷりの天然かき氷のひんやり感がたまらない!まん丸く盛られたかき氷に、すもも、みかん、いちごミルクなどのオリジナルソースをかけて戴きます。営業時間やかき氷の提供時間は日によって変動する場合がありますので、お店に行く前にtwitter でチェックしておきましょう。

ねいろ屋
住所:東京都杉並区天沼3-6-24

 

和kitchen かんな

こちらも行列のできる人気店。地元密着型の本格和食店として2013年にオープンしました。厳選した素材を使用した美味しい和食とともに、オリジナル・フレーバーの天然かき氷が評判に。綿菓子のようにふんわりと盛られた氷の上に、抹茶、いちごミルク、ティラミスなど定番の味から、モカプリン、きな粉、あんずヨーグルトなどの限定シロップなど、様々な味が楽しめます。最寄り駅の三軒茶屋駅から徒歩10分以上と少々交通の便が悪いにも関わらず、天然かき氷を求める人たちでいつも賑わっています。

和kitchen かんな
住所:東京都世田谷区下馬2-43-11 2F
TEL:03-6453-2737

 

茶蔵

ザ・東京の下町、浅草にある「茶蔵」は、店で作るドリンクには全て天然水を使用、コーヒーは豆から挽いて入れるなど、こだわりの味で人気の和風カフェ。かき氷にはもちろん天然氷を使用。少し硬めに削られたシャリシャリ感のある口当たりが特徴。氷の上にかけるシロップも手間暇かけて手作りされています。抹茶、桃、甘夏、ブルーベリーチーズクリームほか、フレーバーも沢山。年間を通じて天然氷のかき氷が食べられるうえ、浅草の名所・浅草寺からも近く、観光客にも大人気のお店です。近隣には雑貨屋などお土産を買える店も沢山あり、浅草観光のついでに立ち寄るのにぴったりです。

茶蔵
住所:東京都台東区浅草2-2-2
TEL:03-5830-0077

 

まとめ

いかがでしょうか。かき氷といえば、まず思い浮かぶのは夜店などで売られている氷まんじゅう。粗く削った氷に色とりどりのシロップをかけたかき氷は、世界各国で沢山の人に親しまれています。でも、日本の天然氷を使ったかき氷は、通常のものとはひと味違った軽い雪解けのような食感。薄く削られた氷が口の中でやさしくとけて、頭にキーンと響くこともありません。暑い夏に日本を訪れる人は、ぜひこの天然かき氷で一時の清涼感を楽しんでください。

 

 

あきらことほ

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あきらことほ あきら ことほ

日本を離れて11年。帰国の度に日本のいいとこ再発見。このコラムが皆様の「日本のいいとこ発見」のお役に立てればウレシイです!

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