日本にある外国?渋谷から電車で行ける中国「横浜中華街」

China Town 1

photo by kabacchi

世界各国いたる所にある「中華街」。もちろん日本国内にも数か所、中華街と呼ばれる区域があるのですが、中でも日本最大規模を誇るのがここ横浜中華街。日本人なら誰でもその名を聞いたことのある、神奈川県屈指の観光名所です。世界の中華街と横浜中華街が少々違っている点は、他国の中華街がそのまま中国系移民とその子孫の居住区域になっているところが多い中、横浜中華街はほぼ観光地として独立している点です。横浜中華街も元をたどれば150年ほど前に中国系貿易商などが集まって起こした中国人街なのですが、いつしか中国料理店や中国雑貨を扱う商店などが集まる一大観光地へと発展しました。きらびやかな善隣門から一歩足を踏み入れると、そこはもう中国。今回は横浜中華街の魅力についてご紹介します。

 

魅力①:グルメ

China Town 2

photo by kobakou

横浜中華街といえば日本中にその名を知られたグルメの街。限られた区画の中に実に250店舗以上の中国料理店が軒を連ねています。日本の市井にある一般的な中華料理店では、広東料理を日本風にアレンジした料理を出すところが多いのですが、ここ横浜中華街には北京料理、広東料理、上海料理、四川料理など本格的な中国料理の名店がたくさんあります。また、格式高い高級店から少額でお腹いっぱい食べられるカジュアル店まで、その時の気分や状況で選ぶことができます。お昼時には天心も大人気。蒸し餃子や春巻き、小籠包など代表的な天心はもちろん、各お店のオリジナルメニューも。さらに中華街では、お店に入らなくても路上で手軽に食べられる軽食も沢山販売されています。その中でも特に人気なのが豚まんやフカヒレまんなどの中華まん。日本のコンビニエンスストアでも秋冬にかけて売られていますが、ここで味わう中華まんはコンビニの中華まんとは一線を画した美味しさ。レストランで本格中華を堪能した後でも、ぜひ試したい一品なのです。

 

魅力②:中国食品店・雑貨店

本格的な中国料理店が立ち並ぶ横浜中華街には、本場の中国食品や雑貨を取り扱うお店も沢山出店しています。ピータンや薬膳スープの素など、街中のスーパーなどでは手に入らない珍しい食材や、中国茶などを取り扱っています。特に種類の豊富な中国茶はお土産としても人気。日本でもお茶を飲む習慣は浸透していますが、喫茶の習慣はそもそも中国から渡って来たもの。日本でもウーロン茶やジャスミン茶などは広く飲まれていますが、中国茶にはこれ以外にもいくつもの種類が存在します。それぞれのお茶の色、香り、淹れ方など奥深い中国茶の世界を体験できます。
もう一つの楽しみは、数ある雑貨店や中国骨とう品店を見て回ること。時代を感じさせる家具や食器の数々や、自宅のインテリアにアクセントを加えるのにピッタリな小物など、見ていて飽きることがありません。また、天然石を使ったアクセサリーや運気をアップさせるための縁起物など、東洋ならではのアイテムも。女性用のチャイナドレスを扱う衣料品店も観光客に人気です。

 

魅力③:季節の催し物

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photo by yukita

中国本土では様々な年中行事が行われますが、横浜中華街でもそのうちのいくつかをお祝いしています。最大の行事は「春節」。第1日目である春節から最終日の元宵節までの期間、獅子舞が爆竹やドラを鳴らしながら各店舗を巡って商売繁盛・五穀豊穣を祈願したり、獅子や龍を従えた祝賀パレード、伝統舞踊や雑技などのパフォーマンスも披露されたりと、約2週間に渡ってお祭りムードに包まれます。
また、道教の女神である媽祖の誕生を祝う媽祖誕も重要な行事のひとつ。媽祖は航海・漁業の神、自然災害や疫病・戦争・盗賊から人間を守る神として古くから中国で信仰されていました。遥か昔に海を渡って世界のあちこちへ移住していった華僑と呼ばれる人たちにとっては、生活に欠かすことのできない守護神であり、横浜中華街でも媽祖廟に厚く祭られています。毎年4月にはこの媽祖の生誕を祝うため、神事や獅子舞・舞踏や音楽の奉納が行われます。
この他、横浜中華街には三国時代の名将・関羽を祭った関帝廟もあります。7月に関羽の生誕を祝うための関帝誕も催され、パレードや神輿、獅子舞や龍舞が中華街を練り歩きます。

 

まとめ

東西南北を牌楼と呼ばれる門に囲まれている横浜中華街。きらびやかな4つの門は日本風の建築とは趣を異にしており、一目でここが中華街とわかります。街の内部も異国情緒たっぷりで、中国料理店や露店、雑貨店や歴史的な建物などを見て回るだけであっという間に1日が過ぎてしまいます。山下公園や赤レンガ倉庫といった横浜の観光名所からも近いので、横浜観光の際の中継地点としても最適です。内部には「ChinaTown80」と呼ばれる観光客向けのインフォメーション・センターもあり、中華街コンシェルジュの資格を持つスタッフが常駐していますので、行先に迷ったら相談してみましょう。

 


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あきらことほ

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日本を離れて11年。帰国の度に日本のいいとこ再発見。このコラムが皆様の「日本のいいとこ発見」のお役に立てればウレシイです!

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