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海外から日本に移住すると、色々な局面で自国との違いを感じることがありますよね。生活習慣や文化はもちろん、行政のシステムにもなんだか解りにくい日本独特の制度が。その最たるものは戸籍・住民票。戸籍は日本国籍を持たない人には特に関係ありませんが、住民票は外国籍の人であっても銀行口座の開設や運転免許証関連の手続きなど、現住所の証明書類として大いに関わってきます。この住民票、通常は住所地の市区町村役場で申請して取得するのですが、なにせお役所は平日9時-5時しか開いていません。時間内に役所に出向くのが難しいという人もいるでしょう。そんな人のために、コンビニでの住民票交付サービスを行う自治体が増えてきているのです。
コンビニ交付サービスとは
住民票の写しが必要だけど時間内に自治体役所に出向くのが難しいときに便利な、コンビニでの交付サービス。全国にあるコンビニエンスストアのマルチコピー機を使用して、住民票の写しなどの証明書を取得できます。対応時間は、年末年始を除いて毎日6:30から23:00まで。必要書類はマイナンバーカードだけ。現在、日本全国で300以上の市区町村が証明書のコンビニ交付サービスを行っています。東京都内の各自治体や地方の政令指定都市の殆どが同サービスに対応していますが、自分の居住地の自治体が該当するかどうかは自治体のホームページで確認しておきましょう。
コンビニ交付サービスの手順
自分の住所地の自治体が証明書のコンビニ交付を行っていることが確認できたら、最寄りのコンビニ交付取扱店舗に出向きます。証明書のコンビニ交付には各店舗に置いてあるマルチコピー機を使用します。画面操作の手順はコンビニのグループによって若干異なりますが、地方公共団体情報システム機構が運営するウェブサイト「コンビニエンスストア等における証明書等の自動交付」(日本語のみ)で、下記の通り代表的な手順が紹介されていますので参考にしてみてください。
- 最初の画面で「行政サービス」を選択
- メニュー選択画面で「証明書交付サービス」を選択
- マルチコピー機の所定の位置にマイナンバーカードを置き、スキャン開始
- マイナンバーカード取得時に設定した暗証番号を入力
- カードを取り外し、言語を選択
- 画面に証明書の種類が表示されたら、「住民票の写し」を選択します
- 交付の種別を「本人」「世帯全員」「世帯の一部」から選択
- 住民票の写しに記載したい情報を選択
- 部数を入力
- 希望の記載事項に間違いがないか画面上で確認
- 料金を支払うと、住民票の写しが印刷されます
※4の言語選択で外国語表記にできるのは、マルチコピー機の操作案内の言語のみで、証明書自体は日本語表記で印刷されます
住民票以外にも
コンビニ交付を利用して取得できる証明書は、住民票の写しだけではありません。次のような証明書も同じ手順で取ることができます。
- 住民票の写し
- 住民票記載事項証明書
- 印鑑登録証明書
- 各種税証明書
- 戸籍証明書(全部事項証明書、個人事項証明書)
- 戸籍の附票の写し
※取得できる証明書の種類は自治体によって多少変わりますので、詳細は居住地の自治体のホームページで確認しましょう。
まとめ
日本にいる間、比較的頻繁に提出を求められる「住民票の写し」。住民票登録制度のない国では、公共料金の請求書や公的機関からの文書などが現住所証明書として使われますが、日本では住民票の写しが主流です。これまでは市区町村役場に出向くしかなかったのですが、もうそんな手間を掛ける必要はありません。最寄りのコンビニで手軽に写しを取ることができます。ちなみに、よく「写し」という表現が誤解を生むのですが、「住民票の写し」の提出を求められた時に書類のコピーを提出してはいけません。自治体役所やコンビニで受け取った原本が「住民票の写し」ですので、提出する時にはコピーを取らずそのまま原本を提出してくださいね。
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