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日本政府が掲げる「2020年までに年間観光客数を2000万人に増やす」という目標のもと、訪日外国人観光客の数は、年を追うごとに右肩上がりに増えています。最近では各地方でも沢山の観光客の姿を見かけるようになりました。そんな中、旅行先として最も人気なのはやはり日本の首都・東京と、1000年以上の歴史を持つ古都・京都。自然とこの2都市間の移動手段の需要は高く、様々な交通手段が用意されています。でもやっぱり交通費は安く抑えたい、というのが人情というもの。今回は東京から京都まで移動するのに、コストの面から考えてどの移動手段が一番お得なのかを検証してみたいと思います。
※記載した価格は全て2016年7月1日現在のものです。
高速バス
東京 – 京都
片道運賃:1,700円〜約16,000円
所要時間:約6時間30分~9時間
お盆やGWなどの大型連休中を避ければ、最も一人あたりの交通費が安くなるのが高速バス。新宿、池袋、東京駅など都内各所から京都市内まで、沢山のバス会社が路線を持っています。例えばシーズンオフの平日であれば、夜間運行路線は片道1,700円という会社もあります。ただし、大型連休中は最安値でも5,800円からと、値段の変動の振れ幅が大きいのも高速バスの特徴。また、夜行便に比べて昼行便は運行本数が少なく、料金も高く設定されています。シートのタイプやバスの設備などによっても値段が変動しますので、事前に楽天トラベルなどで自分に合った座席をリサーチしてから予約しましょう。
飛行機
羽田空港 – 伊丹空港(約65分):片道7,690円~
羽田空港 – 関西空港(約80分):片道9,590円~
所要時間(京都まで):全部で3-4時間
東京都内から京都まで飛行機で移動するには、羽田空港から伊丹空港もしくは関西空港を利用することになります。飛行機の運賃は旅行の時期や、予約する時期、フライト時間によってかなり大きく変動します。2016年7月時点で予約可能な範囲での最安値は、早期予約割引を使って片道7,690円となっています。ただしこれは飛行機のみの運賃で、伊丹空港や関西空港から京都市内に異動する交通費がプラスされます。例えば、伊丹空港からJR京都駅まではリムジンバスで1,310円、電車を乗り継ぐと約1,000円。関西空港からJR京都駅まではJR電車で2,850円(指定席3,370円)がかかります。所要時間に関しては、フライト自体は約1時間ですが、チェックインや荷物の引き取り、到着空港から京都市内までの移動時間を考えると、トータルで3-4時間ほどかかります。
JR在来線
東京駅 – 京都駅
片道乗車券:8,210円
所要時間:8時間30分~
東京から京都まで電車での移動距離は実に513.6km。ですが一応、新幹線などの特急列車を使わなくても一日で移動できるのです。東京駅から京都駅までの乗車券が8,210円と少々高めに感じますが、一番の強みは繁忙期でも価格に変動がないところ。また、京都市内のあらゆる交通網が結集しているJR京都駅へ、都心から一気に移動できるところも魅力です。逆にネックになりそうなのは、長い移動時間と乗り換え回数の多さ。東京、熱海、興津、浜松、豊橋、大垣、米原そして京都と、最低でも6回電車を乗り換える必要があります。乗り継ぎ時間も全て10分以内と、なかなかタイトなスケジュールです。駅の売店でお弁当を調達するときは、すばやさが肝心になります。
裏ワザ:青春18きっぷを利用する
青春18きっぷ5枚つづり:11,850円
青春18きっぷとは、JR各社が期間限定で販売しているとてもお得な切符で、期限付きで全国のJR線の普通列車が1回あたり2,370円で1日乗り放題になります。5枚セットでしか販売されていませんが、1人で1日1枚づつ5日間使ったり、5人で1枚づつを1日で使ったりと使い方は自由。複数人でシェアすれば、通常の運賃よりもずっと安い料金で京都まで行くことができます。しかも利用期間が年末年始とお盆休みをカバーしており、時間がたっぷりある人にとってはこれ以上ないお得なチケットになっています。
青春18きっぷ販売期間2016
夏:2016年7月1日~2016年8月31日
冬:2016年12月1日~2016年12月31日
青春18きっぷ利用期間2016
夏:2016年7月20日~2016年9月10日
冬:2016年12月10日~2017年1月10日
新幹線
JR東京駅 – JR京都駅
片道乗車券:8,210円
のぞみ指定席券5,700円(自由席4,870円)/ひかり指定席券5,390円(自由席 4,870円)
所要時間:2時間15分~
1964年の東海道新幹線の開業以来、日本人の代表的な足となり続けている新幹線。東京駅から京都駅までの運賃は13,080円からとちょっと高額。ただし、在来線と同じく季節や乗車時間に関係なく、値段の変動がありません。一番の強みは所要時間の短さ。東京駅から京都駅まで最短2時間15分で到着します。コストパフォーマンスも考えれば、時期によっては最もお得な交通手段かもしれません。その気になれば日帰りも十分可能。オポチュニティー・コストを考えれば、一番お得なのは新幹線かもしれません。
裏ワザ:Japan Rail Passを使う
もし日本に来る前に7日間有効のJapan Rail Pass購入手続きをしているのであれば、東京 – 京都間を一度往復すればほぼ元がとれます。しかもこのチケットは新幹線だけでなく、JRの在来線やバスなどにも使えるうえ、有効期間も7日間、14日間、21日間と長いので、使えば使うほどお得になります。
まとめ
いろいろな交通手段を検証してみましたが、単に値段の安さで言えば高速バスが最も低価格。大まかに言えば、所要時間が短いほど運賃も高くなるといったところでしょうか。しかし観光客向けの割引チケットを駆使すれば、タイミングによってはJRや飛行機もなかなかお得なチケットがたくさんあります。短期間の観光旅行なのか、たっぷり時間をかけて日本中を巡る長期旅行なのかも考慮して、旅行の目的やスタイルに合った交通手段を見つけてください。
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