日本国内で引越しすることになったら、ぜひ忘れずにしてほしいのが郵便局での郵便の転送手続きです。簡単な申し込みをするだけで、旧住所あての郵便物を新住所に転送してもらえるのです。もちろん無料で、有効期間は届け出の日から1年間。再度手続きをすれば延長も可能です。転送サービスを利用するには郵便局で貰える「転居届」を提出する方法とインターネットで申し込む方法がありますが、今回は「転居届」の書き方を詳しくご説明します。
郵便局が提供する郵便転送サービスとは
全国の郵便局にはどこでも上のような「転居届」が備えられています。引っ越しが決まったら、こちらの用紙に記入して窓口に提出すれば、旧住所あての郵便物が新住所に1年間無料で転送してもらえます。この手続きを行うことにより、たとえ引っ越したことを伝えていない相手が知らずに昔の住所宛に手紙や荷物を送ってしまったとしても、ちゃんと受け取ることができるのです。ただし「転送不要」と記載された郵便物等については、転出届が提出されていても転送されず、差出人に返還されます。「転送不要」で送付される郵便物の例としては、銀行のキャッシュカードやクレジットカードなどが挙げられます。郵便の転送手続きはインターネット上のe転居からも可能ですが、その場合はメールアドレスと携帯電話の番号が必要になります。なお、郵便転送のサービスが利用できるのは国内での引っ越しだけです。海外の住所には転送できないので、ご注意ください。
「転居届」提出の際に必要なもの
窓口に「転居届」を提出する際には、記入済の用紙と一緒に運転免許証、保険証、パスポート、外国人登録証明書などの身分証明書を持参します。個人で手続きをする場合は印鑑は不要です。また、会社や団体名で転送の手続きを行う場合は、社員証や保険証など、窓口に行く人とその会社・団体の関係がわかる証明書が必要となります。なお、どうしても窓口に行けない時には、転居届をポストに投函することでも手続きは可能です(切手は不要)。そのような時には、郵便局員が現地を訪問して転居者の居住の事実確認をしたり、旧住所あてに確認書を送付したりということが起こる場合もあります。
「転居届」の記入方法
転居届のそれぞれの項目を参照しながら、詳しい記入方法をご説明します。用紙は機械処理されるので、鉛筆やシャープペンシルなどは使わずに、黒いボールペンではっきりと書きましょう。日本語を書くことが苦手な方は、ローマ字表記で問題ありません。
①届出年月日
郵便局に転居届を提出する日を記入します。
②転送開始希望日
転送をスタートしてほしい日を自分で設定できます。転居届が提出された日から実際に転送が開始されるまで、処理の期間として3~7営業日が必要です。転送期間は1年間ですが、転送開始希望日からではなく、届出年月日から数えるので注意しましょう。
③旧住所(居所)
引っ越す前の古い住所を記入します。マンションやアパートなどの名前と号室は記載する場所が分かれています。
④転居者氏名
引っ越しをする人の名前を1人ずつ記入します。結婚や離婚などの事情により新しい住所で苗字が変わる場合には、「旧姓」の欄に記載しておきましょう。
⑤上記の転居者以外で引き続き旧住所にお住まいになる方の有無・人数
ルームシェアを解消して1人だけ引っ越すといった場合には、「います」の丸を黒く塗りつぶして、右の欄に元の住所に引き続き住む人の人数を記入しておくと、引っ越す人だけの郵便物を転送してくれます。引越し後は元の住所に誰も住まないということであれば、「いません」を塗りつぶせばOKです。
⑥事業所名
会社名や団体名で申請する時に記入する欄です。引っ越しにあたって社名などが変更になる場合には、右の「(旧事業所名)」に変更前の名前を記入しておきます。個人の場合は空欄のままで問題ありません。
⑦新住所(居所)
引越し先の新しい住所を記入します。確認のために連絡が来る可能性があるので、電話番号も忘れずに書いておきましょう。固定電話と携帯電話、どちらの番号でも構いません。
⑧転居届提出者氏名・転居者との続柄
提出者の名前を記入し、続柄を黒く塗りつぶします。また、会社名や団体名で手続きをする場合は、提出者の欄には代表者の氏名を記入して、印鑑を押す必要があります。
⑨ご案内
ここを空欄にしておくと行政機関や銀行などからの住所変更を勧める郵便物、郵便局からのお知らせなどが届きます。特に必要ないのであれば丸を黒く塗りつぶして提出しましょう。
まとめ
引っ越しをするにあたっては役所への転出・転入届の提出、電気・ガス・水道等のライフラインの手続きなど、するべきことが沢山あって大変かと思います。郵便物の転送に関しては、転送開始日を自分の都合で決められるので、引っ越しの日が決まったらその時点ですぐに手続きしてしまえば忘れることもなく安心です。郵便物が宛先不明で迷子になってしまって多くの労力が無駄になることを避けるためにも、大人のマナーとして必ず手続きを済ませておきましょう。
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