海外の常識は日本の非常識?海外にあって日本にないもの

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photo by Bob Jagendorf

便利なものや楽しいイベントで溢れている日本。独自の文化や日本にしかないものもたくさんあって、初めて日本に来た人にとってはおもしろい発見がいろいろあることと思います。でも反対に、日本以外の国では一般的なのになぜだか日本にはない!というものも。生活の習慣や便利グッズなど、海外にあって日本にはないものを集めてみました。

 

有給・長期休暇を自由にとっていい風潮

日本で働く外国人のみなさんの中には、日本の労働者の長時間労働ぶり、休まなさ加減を目の当たりにして驚いた人もいるのではないでしょうか。日本にも年次有給休暇制度はずいぶん前から存在しているのですが、いまだに日本人の有給休暇取得率は低いままです。特に長期休暇に関しては、日本人と諸外国の国民の間には認識に大きな隔たりがあるようです。労働者が1年のうちに数週間の長期休暇を取るのが当たり前という国が多い中、日本人は海外旅行をするにも1週間で済ませる始末。いや、旅行のために1週間休める人はラッキーな部類に入るといってもいいでしょう。これには日本の企業の労働環境や、もともと日本人社会に染みついている風潮や、やたらと多い祝日の数など色々な要因があるのですが、ヨーロッパなどで当たり前とされている長期バカンスなど、日本の労働者にとっては夢のまた夢であることがほとんどなのです。

 

車両運転者のアルコール・リミット

日本の飲酒運転の取り締まりは非常に厳しいことで知られています。道路交通法第65条第1項では「何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない」と規定されており、年齢や車両の種類に限らずアルコールの影響下で運転をすることは禁じられています。日本以外の国では、同様に程度に関わらず全く飲酒運転を認めていない国も多いですが、条件によって少量のアルコール反応であれば運転を認めている国も数多くあります。少量といっても日本でははっきり酒気帯び運転として検挙されてしまう量ですので、日本の道路交通法に比べるとかなり寛容ですね。実は日本でも飲酒運転の罰則が定められているのは、呼気中アルコール濃度0.15mg/Lから。しかし、もし測定値がそれ以下だとしても、警察官の判断によっては飲酒運転とみなされ運転が認められなかったり罰則の対象になったりしますので、けして呼気中アルコール濃度0.15mg/L未満であればいいという訳ではありません。

 

ペイウェイブ

もうしつこいほど言われていることですが、日本はいまだに現金社会です。いえ、もちろんクレジットカードやデビットカードもそれなりには浸透しているのです。しかし、例えばスーパーやコンビニなど小売店では現金で支払いをする人のほうが多く、普段財布に小銭しかいれておらずなんでもクレジットカードで支払いをする、という人はごく少数。対してカード先進国では、もうカードで買い物をするのにサインなんてしません。暗唱番号を機会に入力することで本人確認をします。更にはもうそれすらせず、カードを機械にかざすだけで支払いができる、Visa payWave やMastercard Cotactlessといった決済方法がすでに定着しています。日本でも、国内のみで使用できるSuicaや楽天Edyといったプリペイド式電子マネーは普及しています。Visa payWave やMastercard Cotactlessなどは一応日本でもリリースされてはいるものの、使用できる店舗はごく少数。ただし、2020年の東京オリンピックを前に、日本でも普及の兆しが見えていますので、近い将来日本でもクレジットカードを機会にかざして支払いをするのが当たり前になるかもしれません。

 

大きいサイズの靴

小さい国土に1億数千万の人口がひしめき合っている日本。国土の大きさに対して人口が多いことは、世界的にも知られています。そのせいなのかなんなのか、日本では一事が万事小さく作られていることが多いです。家も小さければ、ホテルの部屋も、食事のサイズも、人間も、みんなみんな小さくできています。日本を訪れたことのある人の中には、まるで小人の国に来たガリバーのような気持ちになった経験がある人も多いのでは。そんな中よく聞く話は、日本には小さい靴しかない、というもの。確かに日本の一般的な靴屋さんでは、女性用で22cm から24.5cm、男性用で24.5cmから28cm くらいの商品展開が普通です。対して、日本以外の国では女性用でも28cmや29cm、男性用では30cm以上の靴も普通に置いてありますね。日本人と同じような体格の人はともかく、体の大きい人にとっては日本で気に入った靴を探すのは至難の業のようです。

 

ほぼ半日、もしくはそれ以上続く結婚式&披露宴

国が違えば文化や風習もそれぞれ。特に冠婚葬祭となると国によってかなり様式が違ってくるものです。日本で結婚式・披露宴といえば、30分程度の式の後、少し時間を空けて2-3時間の披露宴がセットになった形式が多く、比較的コンパクトなスケジュールでまとまっています。所変わって欧米では国によって多少違いはあるものの、午後3時くらいから30分程度の結婚式があり、新郎新婦はその後グルームズメンやブライズメイドたちと写真撮影へ。その間ゲストはドリンク片手に談笑タイム。午後6時頃から全員揃っての披露宴が始まり、深夜までパーティーが続くというスタイルが多数。パーティーの終盤には新郎新婦のファーストダンスがあり、その後はDJの流す音楽に合わせてゲストも交えて踊りまくるというシーンもしばしば。しかし、そんなものじゃ終わらないのがインド式の結婚式と披露宴。なんと1週間かかるのが当たり前だそうです。披露宴では新郎新婦の親戚や友人が集い、ダンスチューンに合わせて踊りまくるのだとか。こんな賑やかな結婚披露宴は日本では体験できませんね。

 

ソープオペラ

70年代、80年代に活躍した伝説のロックバンド、QUEEN。彼らの楽曲の中に、1984年にリリースされた「ブレイク・フリー (自由への旅立ち)」という作品があります。この曲のプロモーションビデオの中でメンバー4人が女装で行うパフォーマンスが、イギリスの長寿ドラマ「コロネーション・ストリート」のパロディであるというのは有名な話ですね。同ドラマは「ソープオペラ」と呼ばれるタイプのテレビ番組で、ある架空の場所を舞台に登場人物が入れ替わりながら、何年にも渡ってストーリーが展開されていくのが特徴。ちなみに「コロネーション・ストリート」の放送開始はなんと1960年!現在に至るまで平日のイギリスのお茶の間で絶大な人気を誇っていますが、イギリス以外にもたくさんの国でソープオペラが製作・放送されています。日本でテレビ放送されるドラマシリーズといえば、数週間から最大でも1年間の枠で完結するものが多く、まったく同じ連続ドラマが何十年にも渡って継続的に放送されている例はありません。登場人物を入れ替え、時代のトレンドや世相を反映しながら続くソープオペラ、日本では見ることのできないものです。

 

まとめ

いかがでしょうか。こうしてみると日本にないものや、日本では体験できないことってかなりたくさんありますね。中には、「こんなに便利な社会なのに、なぜこれはないんだろう?」と思うようなものも。でも、昨今の日本は以前にもまして国際化が進んでいます。ここで取り上げたもののうちいくつかは、近い将来日本でもあって当たり前になるのかもしれません。

 


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あきらことほ

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日本を離れて11年。帰国の度に日本のいいとこ再発見。このコラムが皆様の「日本のいいとこ発見」のお役に立てればウレシイです!

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