日本で働く!就労可能な在留資格の取得に必要な条件とは?

就労ビザ

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企業のグローバル化に伴い、日本でも外国人の雇用が増えている昨今。外国人雇用の届け出が昨年10月末の時点で100万人を超えたという報道もありました。移民政策を取っている諸外国と比較するとまだまだ外国人雇用の少ない日本ですが、増加傾向にあるのは明らかです。ただし永住者や日本人の配偶者など、就労活動に制限のない在留資格を持っている場合を除き、外国人が日本で働くには就労可能な在留資格の取得が必須。そのためには、どんな条件をクリアする必要があるのでしょうか?

 

就労が認められている在留資格の種類

日本政府が外国人に対して認める在留資格のうち、就労可能な在留資格は全部で17種類。教授、芸術、宗教、報道、投資・経営、法律・会計業務、医療、研究、教育、技術、人文知識・国際業務、企業内転勤、興行、技能、技能実習です。なかでも、翻訳者・通訳者・外国語教師などが含まれる「人文知識・国際業務」、SEや企業の技術開発者などが含まれる「技術」、外国料理の調理師などが含まれる「技能」は、特に雇用の機会の多い分野となっています。

これらの分野はいずれも高度な知識やスキルを要求されるものばかり。というのも、就労可能な在留資格というのは、同じような能力を持つ日本人もいる中で敢えて外国人を雇用するためのものですので、高度な能力を持つ人のみを対象にしています。工場などでの単純労働や、特に資格や特殊知識を必要としない事務職などでは、就労可能な在留資格を得ることはできないのです。

 

ポイント1:資格・実務経験

外国人が就労可能な在留資格を申請する際に最も重要視される点は、日本での就労を許可するのにふさわしい高度な技術や能力を備えているかどうか、という点です。例えば、医療や法律・会計業務といった分野では日本の資格を取得していることは絶対条件になります。また、人文知識を必要とする分野で就労する場合などには、かかる分野での大学卒業資格、またはそれと同等の資格が要求されます。加えて、日本の高等教育機関へ留学を経て新卒として就職する場合を除き、全ての分野で数年の実務経験が問われます(必要とされる実務経験の年数は分野によって変動します)。

※留学から就職して在留資格を変更する場合でも、日本の資格が必要な業種では資格取得は必須条件です。
参照:日本で就職?外国人留学生が必要な在留資格変更許可申請とは

 

ポイント2:受入れけ先があること

前述した17分野の在留資格は就労を認めるためのものですから、就職先が決まっていることが前提になります。外国に在住している間に日本の雇用先を見つける場合も、日本に留学中に就職先を決める場合でも、雇用契約書の締結が求められます

外国人が日本で自営業をすることは可能?

ここで起こる疑問は、外国人が日本で自営業をしたい場合に就労可能な在留資格を得ることはできるのか?というものです。就労をするために受け入れ先があることが条件であれば、自営業はできないのでは?と思いがちですが、外国人でも条件を満たせば「投資・経営」の在留資格で自営業をすることが可能です。ただし、この在留資格取得のためには、既存の事業であれば安定した業績を上げていること、新規事業であれば経営計画書などで将来の事業成績が安定継続できる見込みであることを証明する必要があります。加えて、新規事業を立ち上げたい場合は、自費で資本を賄えるという点も条件に入ってきます。もとよりハードルの高い在留資格であるため、日本に留学した後自分で新規に事業を立ち上げたいというケースなどは、非常に難しいと言わざるを得ないのです。

 

ポイント3:日本語能力

就労のためのビザや在留資格を取得するための日本政府への手続きには、申請者の日本語能力を証明する書類の提出は求められていません。ただし、前述のとおり日本で就労をするには「受け入れ先があること」が必須条件です。したがって、雇用主が必要と判断する程度の日本語でのコミュニケーション能力は絶対に必要になります。例えば、看護職や教職などで日本人と接する機会の多い職種であれば、専門知識を正確に日本人に伝達できる程度の日本語能力がなければ、そもそも仕事ができません。そのため、いくら専門分野での知識やスキルが豊富でも、日本語ができなければ就職自体ができないというケースが多いのです。まだまだ日本語しか通じない場面の多い日本ですから、日本語能力は高いに越したことはありません。

 

ポイント4:善良であること

日本での在留資格を申請する際の用紙には必ず、「日本国内外での犯罪を理由とする処分の有無」、「退去強制または出国命令による出国の有無」の問いがあります。これは各処分の理由によって必ずしも日本への入国・滞在が拒否されるというものではありませんが、日本への入国や在留資格を許可するにあたって重要な項目になります。
※ちなみにこの条件は就労のためのものに限らず、全ての在留資格取得の際に問われます。

 

まとめ

短期滞在と比べて格段にハードルの高い就労可能な在留資格ですが、きちんと条件を満たしている人には確実に許可が下ります。一番の条件は、日本で即戦力になれるほどの高度な資格や能力を備えていること。我こそはと思う人は、ぜひ日本でのキャリアを考えてみてはいかがでしょうか。

 


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あきらことほ

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日本を離れて11年。帰国の度に日本のいいとこ再発見。このコラムが皆様の「日本のいいとこ発見」のお役に立てればウレシイです!

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